マッチングアプリで知り合った爆乳陰キャ美少女に『性格ごと』身体を入れ替えられて元に戻らない話
「あっ……ゆ、ユウさん……ですよね? きょ、今日はっ!そのっ、よ、よろしく、お願いしま、す……」
「あははっ、そんな身構えないでいいよ。 こちらこそよろしくね、詩織ちゃん」
威圧感を与えないように身を屈めて、少しだけトーン高めの優し気な声を作り、人当たりの良い笑顔を見せつつ視界に映る女の容姿を値踏みする。
確か145センチとか書いてあったっけか、身長。同年代と比べてもかなり小柄で、長く伸びた黒髪はかけている眼鏡と合わせてやや野暮ったい印象を受けるものの、クリッとした可愛らしい目にふっくらとした唇は小動物的な魅力を漂わせる。
(あのプロフ写真、マジで加工してなかったんだな。 にしても、へえ……)
写真通りのその見た目に心の中でマルを付けつつ、見ていることを悟られないように視線は顔に――さっきからひたすらに目が泳いでるので視線は一向に合わないが――目のあたりに合わせたまま下の方へと意識を向ける。
とにかく目につくのは、この大きな胸だ。着ているブラウスは少し可哀そうに思えるくらいに布地を押し上げられていて、間違いなく今までの女の中でも一番のサイズだろう。この子の低身長と童顔だけ見れば中学生とかに間違われそうなもんだが、このバカでかい胸のおかげで俺が連れ添っていても事案になるような心配はなさそうだ。
「立ちっぱなのもなんだし、とりあえず店の中入ろっか。 ……詩織ちゃん?」
「ふぇっ!? あっ、は、はいっ!」
「あー……ごめん。俺、こんなデカい図体してるだろ?そんなつもりは無いんだけどなんか怖がらせちゃうことがあるみたいなんだよね。 もし嫌だったらここで解散してもいいけど……」
「い……いえっ!そそっ、そんなことないです! わ、私からお誘いしたのに、そんな……」
「そう?それならよかったな。 まあそんな肩ひじ張らないでさ。今日は俺のことを親戚のお兄ちゃんかなんかだと思って気楽に接してよ。ね?」
「は、はい……っ」
今日初めて視線が合い、詩織ちゃんは分かりやすく顔を赤くさせると慌てたように再び目を逸らす。相変わらずもじもじと緊張した様子を見せつつもその表情はすっかりとメスの顔になっていて……上手く立ち回れば今日中にオナホに堕とせそうだと確信する。
そもそもこの娘、
もちろん、それ自体は珍しいことでも無い。こうして会う決め手になったのは彼女の可愛らしい容姿とかエロいカラダつきとかそういうのもあるのだが……一番はそのアホさ加減にあった。
馬鹿正直に本名でプロフィールを登録していたりだとか、軽く催促してみただけで自撮りをいくらでも送ってきたりだとか、挙句の果てには学生証の写真すら送ってくれたりだとか。
その学校は俺でも名前を知ってる程に有名な国立大学だったが、恐らく勉強ばかりの人生で対人コミュニケーションの経験がろくに無いのだろう。経験上、そういったタイプの女ほど簡単に股を開いてくれるようになるので、丁度女のストックを切らしていたこともありこの娘と会うことに決めていたのだ。
(――にしても、まさかここまで酷いコミュ障だとは思わなかったけどな)
待ち合わせ場所にしていた喫茶店に入った後も、詩織ちゃんの緊張は一向に抜けていない。……いや、もしかしたらこれが彼女のデフォなのだろうか?さっきから何度話を振ってもキョドった相槌を返すばかりで、ちょっとした雑談すらできたものではなかった。
(ほんと、第一印象まんまの陰キャ女って感じだな。 ……ま、セフレにする分にはむしろ丁度良いか)
沈黙の間を埋めるようにして氷しか残っていないグラスに俯きながら口を付けている詩織ちゃんをじっと見つめる。
性格は全く面白味が無いが写真の通りに顔は良いし、話してる感じ声も大分可愛らしい。巨乳ほど感じやすいなんて話も聞くし、テーブルに乗っかってるこの爆乳をイジりまくってやれば良い感じに喘いでくれそうだな……なんて想像していたせいか少しムラついてきて、その分この女を落とすモチベーションも上がってくる。
「そうだ。そういえば詩織ちゃん、最近こっちに引っ越してきたばっかりなんだよね?」
「ふぇっ!? あっ……はい、そ、そうですけど……」
「もしよかったら色々案内させてよ。この辺の観光地とかなら結構知ってるし……って言っても、あははっ。俺も2年早く越してきただけで、同じ上京組なんだけどさ。 あ、もちろん詩織ちゃんが行きたいところとかあればそっちに合わせるけど」
「い、行きたい……ところ……」
後は適当にこいつが喜びそうな場所に連れ回して、喜びそうな言葉をかけてやって。緊張や猜疑心を丁寧に取り除いていって心の底から俺を『いい人』だと信頼させてやればそれで終わり。そのままホテルに連れ込むのがいつもの流れなのだが――
「あ……あのっ!そ、それなら、私っ……ホ、ホテルに行きたい、です……」
――向こうの方からそう提案されたのは少し意外だったが、まあ、所詮はマッチングアプリに登録してるような女だ。ハナからそれ目当てだというのであればむしろ手間が省ける。
ニヤけそうになるのを抑えつつ、その提案に少し驚いたような演技なんかをして。今晩連れ込もうと考えていたラブホテルへと向かっていった。
***
部屋に入って荷物を置いたタイミングを見計らい、俺は詩織ちゃんを後ろから抱きしめてその大きな胸を鷲掴みにする。
「きゃっ、ぁっ!?♡ ゆ、ユウ、さ……ッ♡」
「びっくりさせちゃったかな、ごめんね? でも……俺、実際に会ってみた詩織ちゃんが思ってたよりずっと可愛くて、さっきからずっとドキドキしててさ……。もうこれ以上我慢できそうにないんだよね」
「ぁ……♡ひゃ、ひゃいっ♡♡ わ、私も、です……♡あぅっ♡♡」
「ほんと?嬉しいな」
適当に話を続けながらブラを外し、抜き取り、指が沈み込んでしまうほどに大きな乳房の柔らかな感触を思う存分堪能していく。もしかして普段から自分でもイジっているんだろうか。まだ軽い愛撫だけだというのに気持ちよさそうにぴくぴくと身体を震わせていて、さっき想像したのより断然エロい艶めいた嬌声が鼓膜を震わせる。
(思った以上にチョロいな、この娘。 あとは体の相性がどんなもんか……ん?)
そのまま服を脱がそうとしたところで、詩織ちゃんは顔を真っ赤にさせながら震える手でスマホを差し出してきた。
「ぁ、あのっ……そ、その前にこれ、押してほしいんです、けど…………」
(……ああ、少し前に話題になってたやつか?)
スマホに映っていたのは何かのアプリらしきもので、≪同意する≫とだけ書かれたボタンが表示されていた。
確かセックスの事前同意を記録しておくためのアプリだなんて喧伝されていたがあまり普及しておらず、実際に見るのはこれが初めてだ。
「もちろん、全然いいよ。 あはは、なんかこれからしますよって宣言してるみたいでちょっと照れるね」
こういうのってどちらかと言えば男の側からさせるもんなんじゃないかと思いつつも、スマホの画面に手を伸ばして――
「――
触れた指先から静電気のような痛みが走り、引っ込めようとした俺の手からスマホが床に落ちる。……俺の手から?
「目の前に私が……ってことは、あはっ! すごい、もしかして本当に……!?」
「っ!?」
いつの間に現れたのだろうか、気付けば目の前に見知らぬ男が――しかも俺よりも更にデカい図体をした巨人のような奴がいて、いきなり立ち上がったことに驚き反射的に身体がビクついてしまう。そいつは備え付けの姿見の前に立ったかと思えば、何やら嬉しそうに自分の身体をペタペタと触っていた。
(な、なんなんだよあいつ……。ていうか、詩織ちゃんは一体どこにいったんだ……?)
恐る恐る周囲を見渡しても彼女の姿は無く、どうやら俺はあの不審者と2人きりになってしまっているようだった。
……怖い。さっきからずっとその気持ちだけが心を支配していて、行動を起こそうにも身体が思うように動いてくれない。恐怖でバクバクと心臓が脈打っていて、それをなんとか抑えようと胸に手を添えて――
「ひゃんっ!?♡ っ……!?お、俺のっ、声が……!?か、身体も、ど、どうなって……!?」
ふにゅんっと柔らかい感触が手に触れて、同時に
「あ、早速触ってる。男の人ってやっぱり好きなんですね、おっぱい」
「ひぅっ!?」
信じがたい胸の膨らみを確かめるように持ち上げていたところ、不意に背後から声を掛けられビクリと背筋が震えた。
「あははっ、ごめんなさい、驚かせちゃいましたね。まあさっきのとおあいこってことで。 ……それにしても、ここまで変わっちゃうものなんですね。我ながら酷い有様というか……」
「ち、近寄るなぁっ! だっ……誰なんだよ、お前!か、鍵は掛けてあったのに、ど、どうやって…………」
恐怖で後ずさりする俺とは対照的に男はニコニコと微笑んでいて……その顔を見て、思わず絶句してしまう。
そこにいたのは、俺が最もよく知る人物だった。190センチ弱の長身に、小さく形の整った鼻梁と薄い唇。目つきが悪いと怖がられないようになるべく笑顔でいるよう心がけている切れ長の瞳。そして、数時間前に自分でセットした記憶のあるウルフカットの茶髪。まさか――
「お、俺……なのか……?」
「正解、と言ってあげたいところですけど少し違いますね。もうこのカラダはあなたの物ではなくなってしまいましたから。 ……ねえ、宇井月詩織さん?」
「は…………?」
そうして見せられたスマホには、居なくなったと思っていた詩織ちゃんが映っていた。俺と同じように驚きと恐怖の表情を浮かべ、その目にはうっすらと涙が滲んでいる。
恐る恐る両手を頬に当ててみる。詩織ちゃんもまったく同じ動きをした。いつの間にか俺にも掛けられていた眼鏡を外してみる。視力2.0のはずの視界が一気にぼやけ、スマホの画面すらまともに見えなくなった。
「う、嘘だろ……これって……」
「嘘じゃないですよ?私とユウさんの身体を入れ替えたんです。正しくは身体と性格を、ですけど」
「ま……まさかお前が俺をこ、こんな風にしたのか!? ふ、ふざけるなよ、元に戻せ!」
「ふふっ、やっぱり素はそんな感じなんですね。ちょっと安心しました。噂通りの最低な男だったのなら、身体を奪っても心が痛みませんから。 女性をとっかえひっかえして遊び歩いているなんて噂も、多分本当なんでしょう?」
「ど、どうしてそれを……ひゃうっ!?♡」
突然顎を持ち上げられ、指先で擦られるこそばゆい感触に堪らず変な声が出てしまう。持ち上げられた視線の先には『俺』の、自分のものだったはずの顔があって……何故か目を合わせることができず、無意識の内に視線が落ちてしまう。
「あははっ、ほんと面白いなぁ。 どうしても人と目が合わせられないし、緊張して言葉が詰まって中々上手く喋れないんですよね?分かりますよ、私もずっと
ぽつりぽつりと、まるで懺悔をするかのように話す『俺』の言葉を俺は黙って聞いていた。……というより、聞いていることしかできなかった。『俺』に触れられているせいなのか全身に力が上手く入らず、身体が言うことを聞いてくれない。
「その性格ももちろんですけど、身体の方も最悪でしたね。生理は周りの子より早かった上に毎回すごく重いし、そのせいで身長が全然伸びてくれなくて……その癖、邪魔くさい胸ばかりが大きくなっていって。 その全部から解放されたと思うとやっぱり嬉しいなぁ」
「ひぅっ!?♡♡なっ、なにすんだよ……♡や、やめっ……うぅぅっ♡」
「あれ?……男性の身体になってるからなのかな、私なのに可愛く見えるものなんですね、不思議」
突然胸をまさぐられ、ただそれだけで男だった時には知らなかったこそばゆい快感が体中を走り抜ける。続けてスリスリと乳房を弄ばれればそのあまりの心地よさに口も回らず、なんとか口を衝いたのが抗議の言葉だけだったことには流石に自分自身でも情けなく思えてくる。
だがそんな俺の状態を気にも留めず、むしろ興味深そうな表情を浮かべながらあちこちを撫で回され続けていた。
「ひゃっ、ぁん♡ や、やめっ♡お、お願いだから、やめてくれ……ぇっ♡♡」
「あははっ、そうやって可愛く喘いでると完全に女の子みたいですね。 ああ、そうだ。そのカラダの……
「なっ、何を……んむぅっ!?♡♡♡」
顔を持ち上げていた指が離されたかと思うと、代わりに唇同士が重なって柔らかい感触が伝わる。逃れようとしても腰をぐっと引き寄せられ、身体と身体が密着した状態のまま口内を舌で蹂躙され続けて――
(~~~~~~~っ!!?♡♡♡♡♡な、なんで!?♡♡キスだけなのにっ♡♡こんなに気持ちよく……うぅぅっ♡♡♡♡♡)
まるで口の中に性感帯があるのではないかと思ってしまうほどの快感が脳髄を通り抜け、心も身体もとろとろに蕩けてふにゃふにゃになっていく。腹の下の方……今まで存在を感じたことが無かった器官がジクジクと疼きまくって、それに釣られるように全身が火照っていく。
もう何もかもが分からなくなっていって、ただ心地良いだけのその感覚に浸ってしまいたくなって……そう思いかけてしまったところで、ようやく唇が離れていった。
「ぅ……い、いきなり、何を…………あっ♡♡」
なんとか勇気を振り絞り、勝手なことをしてきた『俺』をキッと睨みつけようとして……その視線の先に居た人を見た瞬間に顔中が一気に熱くなる。心臓の音が聞こえるくらいにバクバクとうるさく鳴り響き、さっき合わせることができなかった視線はむしろ『その人』の瞳を捉えて離さなくなっていた。
「は……?う、嘘だ、こんなの……♡ お、俺なのに、なんで……っ♡」
「ふふっ……。メスの顔、とでも言うんでしょうか?私っていつもこんな風になっちゃってたんですね。 耳まで赤くさせちゃって、可愛いなぁ」
「ふぇっ!?♡ かか、可愛いなんて、そんな……♡♡」
低くてかっこいい声で紡がれたその言葉が脳内をひたすらに反響する。それを噛みしめる度にどうしようもないほどの嬉しさが込み上げてきて……そんな風に思ってしまうことが明らかにおかしいと分かっていながらも、抗い切れない幸福感によって思考が、態度が捻じ曲げられてしまう。
「と、そんな感じで病的なまでに惚れっぽい性格をしてるんですよ。ちょっと優しくされたらそれだけで好きになってしまいますし、キスやセックスなんてした相手のことなんて、もう一日中その人のことしか考えられなくなる程に。 正直に言うと、さっきも危なかったんですよ?ユウさんのことを好きになりかけてしまってて……入れ替わることを躊躇しかけていたくらいだったんですから。でも……」
「あっ…………」
『俺』は憐れむような目を向けてきたかと思うと、突然立ち上がってしまった。せっかく近くでお話できていたのに残念……なんてあり得ない思考が脳裏を過り、距離が離れたおかげなのか、それをおかしいと思えるくらいの冷静さを取り戻すことはできていた。
「でも、入れ替わってそのカラダを客観的に見れたことで、改めて理解できました。あれは恋愛感情でも何でもない、ただの
「お、おい……。な、何してるんだよ……」
「何って、見て分かりません?料金の精算ですよ。もうこの部屋にも、あなたにも用はありませんから」
「えっ…………」
『俺』は淡々と精算機を操作しながら、事も無げに言ってのける。それはつまり俺の身体を持ち去られてしまうということに他ならなくて……気づいたときには、ポロポロと涙を零しながら彼の足元に縋りついていた。
「……何してるんですか?」
「あ、あのっ……か、身体を、その、返して、ほしくて……っ」
「やだなあ、私たちは合意の上で身体と性格を交換したことになっているんですよ?そのための同意も、あなた自身の手でしていただきましたから。 それなのに返せだなんて……随分と酷い物言いですね?」
「あっ……だ、だって……そ、そんなの知らなくて……」
うんざりしたように溜め息を吐かれ、彼のそんな態度を前に不安で頭がいっぱいになっていく。「嫌われたくない」なんて思いが強くなり、堪らず手を離してしまいそうになる。けど……そんな風に思ってしまうのも、『この人』を大好きだと想ってしまうのも全部入れ替えられてしまったせいだから。なんとしてでも元の俺に戻してもらおうと、必死だった。
「んー……。ふふっ、そうですね。こうも一方的なのは可哀そうですし、ちょっとしたチャンスを与えてあげましょうか」
「チャ、チャンスって……も、元に戻してくれるの…………ひゃうぅっ!?♡♡」
突然お姫様だっこをされて、状況を理解する前にぼすんっとベッドに放り投げられてしまう。『俺』は何を思ったのか服を脱ぎだして、大きくそそり勃った逞しいチンコを見せられているだけでお腹の奥がキュンキュン疼いて……!?♡♡
「ひっ……♡お、おいっ、何を…………っ!?♡♡」
「そんなの、セックスに決まってるじゃないですか。 ……ユウさんって、もしかしてSだったんですか?顔をぐしゃぐしゃにして縋ってくる私を見ていただけでどうしようもなくムラムラしちゃって、もう収まりが効きそうにないんですよ……♡」
「うあっ♡♡ぁっ、あぁぁぁっ……♡♡」
再び目の前に顔を近づけられ、落ち着いていたはずの胸の高鳴りがさっき以上にうるさく鳴り響く。さっきの冷たい表情とはまるで違う、明らかに俺に対して欲情しているようなその顔は自分の物だったはずなのにどうしようもなく色っぽく見えて、言葉にもならないような呻きを漏らしながら次々に服を脱がされてしまう。
「それじゃあ、こうしましょうか。 元の身体に戻りたいって、ちゃんと最後まで思い続けられたら戻してあげます」
「そ、そんなのでいいの……ひっ!?♡♡ぁ…………♡♡」
「ええ、もちろん。 ……絶対に無理だって分かっているから、そういう条件にしているんですよ♡」
後ろから優しい手つきでぎゅうっ♡と抱え込まれて、それだけで脳みそが幸せで満たされて何も言えなくなってしまう。顔が見えないからさっきよりマシだと思ったのにむしろさっきよりもお腹が疼きまくって、筋肉質なカラダに抱きかかえられる安心感で全身が緩み、何かされるのを期待するように動きが、思考が止まってしまう。
「あははっ、中身が違っても所詮は私なんですね。 ほら、こんな風にぎゅってされながら……こんな風に、優しく囁かれながら胸をイジられるのが好きなんだろ?詩織は」
「っ……!?♡♡ぅ、うぁっ……♡♡♡ ち、ちがっ、お、俺は、詩織じゃ……っ♡♡♡♡」
「何言ってんだ、どっからどう見てもお前は宇井月詩織だろ? バカみたいにデカい胸をぶら下げた、セックスだけじゃ満足できなくて毎晩盛ってる淫乱女。それがお前なんだよ。 その証拠に……ほら」
「ひっ……あぁぁああっ!!?♡♡♡♡」
すりっ、と首を撫でられただけなのに、それだけなのにおっぱいよりも強烈な快感が伝わってくる。撫でられ、爪先で擦られ、ふーっと息を掛けられるだけで、全身がビクビクと震えてしまうほどの快楽に襲われる。
「その首も、男に気持ちよくしてほしくて毎晩一人で開発してたんだもんなぁ? 最近ろくにイジってもらえてなかったし、もう首だけでイってるんじゃないか?」
「ひゃ、ひゃめっ……♡♡それっ、やめっ……♡♡だ、だめぇぇっ♡♡♡♡」
胸を、首筋を、耳を、お腹を、内腿を。その全部の責め方を熟知している手つきで続けざまに愛撫され続け、頭の中が気持ちいいでいっぱいになって、喘ぐことしかできなくなっていく。
「イってる」っていうのが男としての絶頂と同じようなものだとすれば、軽く千回はイってるんじゃないかと思うくらいに快楽漬けにされて、全身をイジられて、愛されまくって。それなのにどういうわけかアソコだけは絶対に触ってくれなくて、気が狂いそうなほどの鬱憤が腹の奥に……子宮に溜まり続けているのが分かる。
この行為を始めてからどれだけ経ったのかもはや分からないが……体感で数日くらいイかされまくったんじゃないかと思った頃、もはや喘ぎ声すら出せなくなっている俺を愛撫する手が止まってくれた。
「ひっ…………♡♡ぅ、ぁ…………♡♡♡」
「ははっ、すごい顔してるな。そんなに物欲しそうにしちゃって……可愛いよ、詩織」
「っ……ぁ♡♡♡ や、やめて……ってばぁ……♡♡♡♡」
ベッドに投げ出され、久しぶりに『あの人』の顔が視界に入ってくる。これ……本当に『俺』なんだっけ?もう好きで好きで堪らなすぎて、この顔が自分だったという実感すら湧かない。
「それじゃあ改めて聞くけど、元の身体に戻りたいんだったよな?」
熱に浮かされたまま、なんとか頷く。
「そうか。そうなったらもう、お前のことを『詩織』として抱いてやれないんだが……それでもいいんだな?」
「えっ……や、やだっ!! っ、あ…………」
言ってしまった言葉を隠すように口を手で覆うが、もう何も隠しようが無かった。だってもう俺は……いや、私にはもうこの人が『自分』だったなんて思えなくて、ただ愛し合うことしか考えられなくなっちゃったんだから……♡♡
「あははっ、やっと正直になってくれて嬉しいよ。 それじゃあお望み通りずっとこのまま、詩織として抱きつぶしてやるからな……!」
「ぅ、ぁ……っ♡♡♡♡ひゃあんっ♡♡♡♡♡」
どちゅんっ♡♡♡と勢いよく膣内を満たされ、同時に心まで完全に満たされるような待ち望んだ快感で全身がいっぱいになっていく。
一体、何を躊躇していたんだろうか。こんなに幸せで、満たされて、満ち足りていて……『詩織』でいた方が絶対にいいって誰が見ても分かるのに……♡♡♡♡♡
「あっ♡♡♡あぅっ♡♡♡♡あっ♡♡♡あぁんっ♡♡♡♡」
「ほんと可愛い声で、気持ちよさそうに喘ぐよな……っ♡ 元は男だったってのが嘘みたいだ」
「だって、今は女だもんっ♡♡♡もっと突いて、きてっ♡♡♡♡私を気持ちよく、もっと……あぁぁあっっっっ!!!?♡♡♡♡」
***
「――あれ?ここ、たしか駅前の……」
目が覚めると、私は何度か使ったことのあるラブホテルにいた。昨日は確か、アプリで知り合った男の人と会おうとしてたはずだったんだけど……。
「どうしよう、全然思い出せない……。 も、もしかして、変な薬とか盛られちゃったのかな……」
ベッドの周辺は精液とか愛液とかにまみれていて、情事に耽っていたことは間違いないだろう。
……というか、あれ?いつもみたいにセックスじゃなくて、別の用事があった気がしたんだけど……。
「……はあ。また騙されちゃったのかなぁ。 この人に……えっ!?♡♡♡♡」
会う予定だった相手のプロフィールを見て、嘘みたいにお腹の奥が疼いてしまう。惚れやすい性格だという自覚はあるけど……あった覚えのない人相手にこんなになってしまうのは経験が無かった。
「……ど、どうしよう。 ……ま、また、連絡してみようかな……♡♡」
もしかしたら、また騙されちゃうのかもしれないけれど。そんなことはおかまいなしに、私はメッセージをしたためるのだった。