堅物な美人教師に宿るスケベな男心(前編)

まえがき
とあるきっかけから憑依薬を手に入れたスケベな男子高校生。彼は日頃自分を蔑んでくる堅物の新人女教師の身体に入り込み、欲望の限りを尽くすのだが――

憑依薬と言いつつ、この企画に参加させていただいている以上は当然入れ替わりを含んだ作品になります。
2部構成で、前編はかなり憑依寄りで、後編の途中から入れ替わり状態をメインとした形になっております。

「おぉっ、この女優のおっぱいデカっ! 雄介くんこんなお宝本どこで手に入れたの!?」
「へへっ、こいつは兄貴から借りてさ~」

 期待通りの反応を見せた親友の高野明彦 たかのあきひこの姿を見て、兄貴の私物を持ってきただけなのに少し鼻が高くなる。

 俺、猿井雄介 さるいゆうすけが明彦に見せたページには、『23歳でAV界に飛び込んだ期待の新星! Gカップ美ボディの淫らな入浴姿をご堪能あれ♡』の文面と共に、溢れんばかりの巨乳を露わにして湯船に浸かるAV女優の姿。これに興奮しない野郎なんて中々いないよなぁ。

 退屈な日常、変化のない高校生活。つい先日に夏休みが明けて、また面倒な毎日が始まった……そんな高校2年生の2学期。早々に受験勉強を始めたり、頑張って部活に熱中したりの真面目な奴らを尻目に、特に何の目標もない帰宅部の俺たち2人は、今日も今日とて昼休みに猥談に花を咲かせている。

 猥談場所である屋上近くの階段の踊り場は人が来ること自体がほとんどなく、俺たちにとっては活動場所みたいなもんだ。

「エロ本いっぱい持ってるお兄ちゃんがいるなんて羨ましいなぁ。僕は一人っ子だから家にこんなの無いし、自分で調達しようにも年確が厳しくてさ」
「どうせあと1年もすれば堂々と好きなもん買いに行けるだろ? それに、ちゃんとこうやって明彦にお裾分けもしてやってんだからさ♪ ほら、このページなんか制服に包まれた着衣巨乳がやばくね?」
「おぉっ、エロすぎる! 持つべきはエロ本を持ってきてくれるスケベな友達ですなぁ」

 調子の良いこと言いやがって。確かにそれだけ魅力的だから仕方ないか……なんて思いながら、俺も雑誌に映る美女に目を向ける。

 胸元には赤いリボンタイを結び、ライトピンクの半袖ブラウスを着て、グレーとピンクのチェック柄の膝上スカートの裾を片手でピラッと捲り上げながら微笑むAV女優のワンショット。可愛らしさと清涼感を醸し出す夏服姿ながら、ブラウスを窮屈そうに押し上げる溢れんばかりのGカップの膨らみに、スカートやブラウスから伸びる白くスラっとした腕と脚。そして片手で捲り上げられたスカートの奥底に垣間見えるパステルピンクのショーツ。表情もどこか女子高生とは思えないエロさの滲み出た妖艶な笑顔で……可愛い制服姿に包まれた隠しきれないエロスのギャップが実に美味しい。

 それに他にも加点要素があって――

「うちの学校にかなり似てるんだよなぁ、この制服」
「確かに……そのまま持ってきたのかってレベルだよね~。この人が僕らの学校の生徒みたいで凄く興奮してくるよ!」
「まぁ現実にはこんなエロい生徒は普通いねぇけどな。いちよう良い線いく奴も少しいるかもしれんが……」

 なんて考えていると、今までオカズとしてシコったことのある女子生徒の顔が何人か浮かび上がる。

「例えば陸上部エースの田辺とか吹奏楽部の藤沢とか……でもあの辺は美人だけど乳が少し寂しいよなぁ」
「ちょっ、雄介くん……いちようこの女優さんって制服着てるけど23歳の立派な大人なわけだし、それと同レベルのエロさを僕たちと同年代の女の子に求めるのは酷じゃない?」
「それはそうだけど~……あっ、あとはバレー部の青山も良いよなぁ! 可愛いしおっぱいもでけぇし。でも背が小さいのと、すこ~し童顔過ぎるのが惜し――」
「はぁ!? 青山さんは最高でしょ!? あの童顔で天使みたいな可愛い笑顔、それにデカいおっぱい揺らしてバレーをする姿のなんと美しくエロくて――」
「あ~はいはい、悪かったって」

 急に凄まじい熱量で語り出す明彦に溜息が漏れる。ひとたびバレー部の青山優花 あおやまゆうかの名前を出せば鬼のように魅力を語り出すんだよな、コイツ。

 青山本人曰く地毛らしい栗色のボブカットヘアーに幼い顔つき。背も少し小さめでバレー部でもリベロを務めているらしいが、ボールに必死に食らいつこうとする度にユニフォームの上からでもわかる乳の揺れが魅力的でエロい女の子なんだ……というのは明彦から耳にタコができるほど聞かされたわけで。

「明彦が青山を大好きなのはもうわかったからさ。俺は単にもう少~し大人っぽい顔の方がタイプってだけで、アイツが悪いなんて一言も言ってないからな? なにせ俺だって青山をオカズに何度もシコったことあるし」
「ふんっ。雄介君はどうせ数ある女子の中でもたまにしか青山さんを使ってないんでしょ? 僕は入学式で一目惚れしてから100回以上は彼女で抜いてるんだ! はぁ~青山さんと付き合いたいおっぱい揉みたいセックスしたい……」

 オカズがどうたらで何を張り合ってるんだか。それに呪詛のように淫らな願望を漏らしやがって……明彦って真面目そうな見た目してるくせして、中身は変態むっつりなんだよなぁ。

 だからこそスケベ野郎の俺とも仲良くつるんでるわけだが。

「というか青山さんでもダメなら雄介くんのお眼鏡に叶う人って一体誰なのさ? この本の女優さんみたいな大人っぽい美人で長身で、スラっとしてるけど巨乳みたいな都合の良過ぎる人なんて少なくとも生徒の中には居なさそうだし……あっ」

 考え込んでいた明彦がスッと顔を上げ、少しむかつくような笑みを浮かべる。

「やっぱり雄介くん的には“七瀬先生”が一番良いんじゃないの~? 確か23歳で年齢もこの女優さんと同じだし、スラっとして巨乳で大人っぽい美人で雄介くんの好みドンピシャだもんねぇ」
「……おまえなぁ」

 明彦から名前の挙がった女……七瀬美里 ななせみさと。今年新採で入ってきた国語教師で、俺と明彦のクラスの副担任。確かに明彦の言うことは決してお世辞ではなく紛れもなく事実ではある。23歳でスタイル抜群で顔も俺好みの大人っぽい美人だし、顔も身体も何一つ文句のつけようがない女なのは間違いない。

 あくまで外面だけは、だが。

「身体も顔も最高なんだけどなぁ。あの鬼みたいな怖い性格さえなければ」
「ふ~ん、オカズとして抜ければ雄介くん的にはどうでもいいんじゃないの?」
「それはそうなんだが、やっぱり俺は始業式のことが忘れられなくてな」
「あ~……」

 苦笑いを浮かべる明彦を見ながら、あの時のことが脳裏に蘇る。男共の間では通称『何カップですか事件』なんて呼ばれているアレが。

 クラス替えの行われた2年の始業式。副担任として教壇で挨拶をした新任教師の七瀬が「何か今聞きたいことありますか?」なんて言ってきたから、クラスの男子がどいつもこいつも絶対に気になったに違いないであろう、アイツの綺麗な黒ジャケットと白ブラウスを押し上げる溢れんばかりの膨らみのサイズを聞いてやろうと……あとはまぁいかにもクソ真面目に見えた女の焦った顔でも見れたら良いな~なんて軽い気持ちで尋ねてみたわけで。「何カップですか?」と。

「あの時すごいおっかない顔で『猿井くん、放課後職員室に来なさい。以上』だもんねぇ。アレで始業式早々なのに空気が凍り付いたし、あんな場であんなこと聞ける雄介君すごすぎるよ。女子とかドン引きしてたよ?」
「へっ、むっつりのおまえと違って俺はスケベ野郎ってことはどうせ知られちまってるし、今更女子の冷たい視線なんてどうでもいいんだよっ。まぁおかげで乳のサイズは知れないどころか、日が暮れるまで説教食らう羽目になったが」

 あの日のことを思い出すだけで気分が下がる。「大人が言ったらセクハラで大変なことになりますよ」とか「このままだとろくな大人になりませんよ」とか……それで冷たい表情から目を逸らしたくて七瀬のおっぱいの方を見てたら、「怒られてる時にどこ見てるの!? いい加減にしなさい!」ってまた怒鳴られての堂々巡りで。目の前であんなデカ乳ぶら下げてる方が悪いのに。万乳引力の法則だ。不可抗力だ。

「マジでデケえ乳なんだよなぁ。いろんなAV女優を見てきた俺の推測だとHカップ以上はあるな♪ あのおっかねえ性格さえなけりゃ身体は最高の女なのになぁ」
「まぁ僕も本命は青山さんだけど、七瀬先生の巨乳を揉みしだく妄想で何度か抜いたことはあるよ」
「揉みしだくか〜……俺も七瀬の乳を一度でいいから揉んでみてぇなぁ」

 だけどそんなのは夢のまた夢……ただでさえスケベ野郎として嫌悪されてるのに、教師と生徒の危険な仲になるなど到底無理だし、それなら七瀬のデカ乳を揉める瞬間なんて一生来るはずがない。

 そのはず……“だった”んだ。先日、俺の住所に届いた“アレ”がなければ――

「なあ明彦。もしも……本当にそんな妄想が現実に起こるかもしれねぇって言ったらどうする?」
「え? な~に変なこと言ってんのさ。そんなのあるわけないじゃん。もしかしてこれから七瀬先生を口説き落としてイケナイ関係でも狙おうってこと?」
「ば~か。あの堅物の七瀬が俺のこと好きになるわけねぇだろ? というか始業式の件でアイツの俺への評価は一生ゴミクズ以下だっての」
「なら現実でどうしようなんて無理に決まってるじゃん。それこそ恋人でもないのにおっぱい揉もうとしたら大問題だよ?」
「まぁそうなんだけどさ」

 俺自身がこの手で七瀬の乳を強引に揉もうとすれば、下手すれば退学レベルだろう。

「でもそれは……“俺の手で揉んだら”、の話だけどな」
「……?」
「あるかもしれねえんだよぉ。七瀬の乳を揉む、それどころか七瀬の身体を好き放題できる方法がさ♪ あの女にあんなことやこんなことも何でもできちまうかもしれねぇぜ?」
「そんな夢みたいなことあるわけ……ひぃっ!?」
「ん? どうした急に?」
「雄介君、後ろ……」

 後ろって……げっ!?

「……随分と言いたい放題のようね、猿井くん?」

 俺たちを見下すように冷え切った表情を浮かべて立っているのは、たった今話題に出していた張本人、七瀬美里で――

「な、七瀬、いつの間に……」
「猿井くん、下品で最低な話のことよりも先に、まず“先生”を付けるところから教えないといけないかしら?」
「いや、その……あっ」

 呆然としているうちに、サっとエロ本を取り上げられる。その表紙を俺たちに見せつけながら、なおも冷めた表情を浮かべる七瀬。表紙のAV女優よりもエロい身体してるよなぁ……なんて思っていると、サっと空いてる方の腕で胸元を隠されてしまう。

「この期に及んでどこを見てるの? 私は今とても怒ってるんだけど」
「いや~つい……」
「……2人とも、午後の授業が終わったら放課後は職員室に来なさい。未成年でこんな本を学校に持ってきてることも含めて沢山お話しすることがあるので。以上」

 そのまま振り返ることもなく嵐は過ぎ去っていった。これは完全にやっちまったなぁ。

「はぁ……雄介君が変なことばかり言うから先生に気付くのが遅れちゃったじゃないか!」
「えぇ!? 俺のせいかよ?」
「おかげで日が暮れるまで説教コースかぁ。それにあの様子だと下手したら親に連絡行くかも。面倒なことになりそうだよぉ」

 まぁ俺は親にも正直見放されてるし今更どうでもいいが、明彦の家は結構厳しいらしいし落ち込むのも無理ないかもな。しかし俺のせいにされる謂れはない。こいつだって俺と一緒に散々七瀬の猥談をしてたわけだし。

「ふ~ん、そんなこと言っていいのか? せっかくお前にも良い思いさせてやろうと思ってたのによ~」
「良い思い? 何それ?」
「さっき七瀬が来るまで話してたことだよ」
「あ~七瀬先生の胸を揉むってやつ? もういいって……それは妄想で終わらしとくよ。さっきので揉めるわけないのはよくわかったからさ」

 呆れた表情を浮かべる明彦。まぁいくら言葉で話そうが無駄か。実際に俺の元に送られてきた“あの薬”を使って証明してみせないことには。

「……よしっ」
「どうしたの? 怒られるのは放課後なんだし気合入れるのは早いと思うけど」
「ちげ~よ。明彦に夢を見せてやろうと思ってな」
「? な~に格好つけたこと言ってんのさ」
「すぐにわかるさ。そのために……とりあえず午後の授業ちょっとパスさせてもらうわ! 何か聞かれたら腹痛でトイレにこもってるとか適当に理由つけといてくれ」
「はぁ? え、もしかして僕を残してこっそり帰ろうとしてる?」
「違うわ! 少し準備が必要なんだよ……んじゃ、そういうことで。また後でな~」
「ちょっ、雄介くん!?」

 明彦の声を背に走り出す。楽しみにしてろよ親友……なんて思いながら、サッとまずは教室に立ち寄り、鞄の中から一粒の錠剤の入ったジップロックを持ち出す。あとは適当に人のいなさそうなトイレに向かってっと。

「ふぅ~さてさて」

 個室の鍵をかけ、深く深呼吸をする。単に運動不足の身体で走ったからでもあるが、今から試そうとしていることへの緊張や胸の高鳴りもあって息が苦しい。なんとか気持ちを落ち着けながら、まずはジップロックの中に錠剤と共に混入されている小さな紙切れを……薬の説明書を取り出す。

「えっと……『これは憑依薬です。この薬を飲んで、憑依したい人間を思い浮かべると、あなたの魂は元の身体を離れ、対象の人間へと入り込むことができます』……ははっ、ほんと何度見ても馬鹿げた文章だよなぁ」

 自分の魂が他人に入り込む、そんなどう考えても胡散臭い薬が手元に届いたきっかけは、たまたまネットで登録した無料のエロサイト。広告のAV女優が魅力的で、R-18サイトだけど無視して登録してしまったのだが……そこで『おめでとうございます! あなたは10万人目の登録者になりました! 感謝の意として記念品を無料で送らせていただきます』なんて表示が出てきて。

 最初はパソコンがやばいウイルスにでも感染したのかと怖くなり、急いで退会して電源も落として無かったことにしたのだが……数日後、本当に謎の郵便物が届いた時は驚いた。俺はそのサイトに住所なんて入力してないのに。あの時は親がたまたま不在だったから良かったけど、バレてたら幾ら日頃呆れられている俺といえどさすがに怒られてたかもしれん。

「それで中を見たらコレが入ってたんだよなぁ」

 本当は得体のしれない郵便物なんて開けちゃいけないんだろうが、エロサイトから送られてきた物への好奇心、興味、誘惑に負けてしまったのだ。学校で“どスケベ馬鹿”と罵られるのも仕方のない人間だと自分でも改めて思うが、ともあれ中に入っていたのは三十粒ほどの錠剤と一枚の説明書。

 “これは憑依薬です”、なんて書いてあるソレは悪ふざけにしか見えず、それなら何か大人のオモチャかエロい小道具でも送ってくれたら良かったのに……なんて思いつつ、何か他にも入っていないかと少しの望みを掛けて段ボールの奥底を漁ると、一枚のディスクを発見したわけで。

「最初はそっちが本命のお宝AVかと思ってウキウキしながら再生したんだっけな」

 それを再生した時のことは今でも鮮明に思い出せる――

 画面上に現れたのは、床に横になって眠る大学生くらいの巨乳美人と、隣にあぐらで座る俺の父親くらいのおっさん。女の方は結構好みの顔だし、ライトベージュのミニスカートから伸びる脚と黒のシフォンブラウスを押し上げる乳が中々エロく、ここから睡姦モノでも始まるのかとワクワクしていた俺をよそに、画面越しのおっさんは突然錠剤を……俺に送られてきた“例の薬”らしきソレを飲んだ瞬間、グタっと眠りについてしまった。

 画面内で眠る美女とおっさん。よくわからない光景が一体いつまで続くのかと思ったのも束の間、女の方がうっすらと目を開けて起き上がった……のだが寝ぼけているせいか、ミニスカートでパンツが見えるのも気にせずに平然とあぐらをかいたまま、艶やかな茶色の長髪を雑に掻きむしり、やがてその数本を手に取って眺め――

『うぉ!?』

 いきなり素っ頓狂な声を上げながら髪を興味深く見つめる女の表情は、自分の髪なのに何故か心底驚いた様子で。やがて視線は胸元の方へと下がっていき、シフォンブラウスの襟元を鷲掴みにして引っ張りながら、その中を覗き込む。最初は驚きの表情だったのが段々と口角が上がり、鼻の穴をだらしなく広げた美人らしからぬ表情に変わっていくと同時に、今度はブラウスの上から膨らみを鷲掴みにして丹念に揉み始めた。

『にひひっ、本当にこの女に憑依できたぞぉ!』
『女子大生に乗り移っておっぱい揉める日が来るなんて夢にも思わなかったぜ!』

 可愛らしいソプラノ声でそんなことを呟く一方で、揉み続けるオシャレなブラウスの胸元にはシワができ、しまいにはその乳の山にタラっと鼻血まで零れてしまっているのに全く気にせずニヤける姿はどこまでも異様で。美人のお姉さんの突然の奇行に戸惑っていた俺をよそに、サッとテロップが流れ始めた。

『これが憑依薬の効果です』
『やり方は簡単! 薬を飲みながら憑依したい相手を頭に思い浮かべます。するとこの映像のように飲んだ男の魂が、頭に思い浮かべていた人間の身体に入り込み、その全てを支配することができます』
『ポイントは相手の頭から爪先まで全身を脳内に隈なく思い浮かべることです。なお、魂の移動を伴うため、対象の相手が1㎞以内にいなかった場合は失敗してしまいます』
『効果は4時間。それまで何をしようがあなたの自由です』

 そして最後に――

『あなたも是非お試しを♡』

 そんなテロップと共に、女子大生がいよいよ服を強引に脱ぎ始め……というところで画面はブラックアウトして終わってしまった。普通のAVなら女が裸になったら、そのままオナニーでもおっぱじめるんだろうし見たかった……なんてあの時は思いもしたが、それよりも。

「もしアレが本当なら……」

 半信半疑ではある。でも彼女の細かな仕草、あまりに乱雑な乳の揉み方や一つひとつの下品でガサツな様子、自然体のように口から出てくる男のような粗雑な喋り方、その全てがAVの下手な演技というよりは自然な動作のようにしか見えなかった。

 だから……もしかしたら本当なのかもしれない。普段は妄想の中でしか触っていなかった女の胸や尻を、俺自身が女に乗り移って、その女自身の手で好き放題に弄り、挙句にはAVみたいな淫らなことができるかもしれないんだ。そんな好奇心、言いようのない心の高ぶりが、この得体のしれない薬を飲む恐怖を上回ってしまったわけで。

 改めて説明書を確認する。この薬を飲んで、憑依したい人間を思い浮かべると俺の魂がこの身体を離れ、対象の女の身体に入る。効果は4時間。そして注意すべき条件は相手が1㎞以内にいることだが、今あの女は校舎内にいるだろうし問題ないだろう。あとは飲む分量だが――

「15歳以上は2錠……? やべっ、家から1錠しか持ってきてなかった!」

 そういえば映像のおっさんも2錠飲んでたっけ? でも今さら後日にしようとは思えないし、もう早くコレをあの憎き女に試したいって脳内になっちまってるしなぁ。

「仕方ない、1錠で強行だ!」

 サッと錠剤を飲み込む。途端に、普通の錠剤であれば感じないはずの燃え上がるような、焼けるような感覚が喉元に広がる。やべぇ、苦しい……コレってもしやとんでもない毒薬だったのかもしれん。でも後には引けない。思い浮かべるんだ、あの女を……あの憎たらしいほど美人な顔を、ブラウスを押し上げる豊満な乳の山を、スカートから伸びるスラっとした美脚を、AV女優顔負けのスタイル抜群な全身を。

 憎らしい女教師、七瀬美里の全てを隅から隅まで、頭の中に――

「っっ!?」

 一瞬フワッと浮き上がるような感覚。思わず下を見ると……あれ? 俺なんで裸になってるんだ!? というか下になんか俯いて座ってる男が……って俺? 紛れもなく自分の身体が洋式便座に座ってて、でも俺はなぜか裸で浮き上がってて……ん? よく見ると今の俺、なんか透けてるような。

「(これ、マジで幽体離脱してんのか? すげぇ、あの薬本当だったのか……うぉ!?)」

 感動も束の間。急に何かに全身を引っ張られる感覚に襲われる。このままじゃトイレのドアにぶつかっ……すり抜けた!? 俺、本当に幽体になってんのか……なんて新鮮な感覚を味わう暇もなく、何かに引っ張られる感覚が続いたまま向かう先もわからずにトイレから出され、廊下を進まされる。浮いたままだから何とも不思議な感覚だ。

 時折何人かの生徒とすれ違うが、全裸状態の俺を誰一人として気にも留めないどころか、「ぶつかる!」と思ってもスッとすり抜けていく。

「(ほんとに幽霊にでもなった気分だな……ん?)」

 見えてきたのは職員室。いつもなら心なしか重く感じるドアの取っ手には触れることもなく、あっさりとドアをすり抜けて侵入に成功する。ぶつからないのは頭ではわかっていても、壁抜けの瞬間は心臓に悪いなぁ。ともあれ、ここに来たということは後は……なんて探す必要もなく、俺の幽体は引っ張られるように少し離れた席に座る一人の女の元へと一直線に進んでいく。

 椅子に姿勢よく背筋を伸ばして座る黒髪セミロングの若い女教師、七瀬美里のもとへ――

「ひゃっ!? え、な、何……?」

 今の七瀬の声、少しエロかったな……ってなんだコレ? 俺の腕が七瀬の身体に……“めり込んでる”? さっきまでは生徒の身体を片っ端からすり抜けていったのに、七瀬相手には飲み込まれていくような。この感覚は一体……?

「か、身体が動かな……んぁっ゛♡」

 俺がめり込んでいくほど、淫らにイくかのように喘ぐ七瀬……何だか気分が良いな。さっきは冷徹な顔で俺を見下していた教師を、俺の力で気持ちよくさせてるような感覚だ。こいつは俺の股間も温かくなって……あれ? 股間? 俺の感覚、幽体になってからは無くなってたはずだよな……?

 それなのにさっきまでは感じられなかった身体の火照りが、股間の滾りが蘇ってきたような……いや、蘇るのとは少し違う。いつものように股間のいきり立つ感じが一切なく、代わりにキュッと疼くような感覚。それに他にも……肩にずっしりと、少しずつ知らない重みが生じてるような。

 いつの間にか俺の幽体が既に下半身も、そして上半身もほとんどめり込みつつある。同時に、ビクンビクンと七瀬の身体が震えるのを視界に捉えながらも、俺自身もその震えを実感している。七瀬が俺という異物に侵入されて全身で抵抗する様を、まるで俺も同じように味わっているかのように。

 そして気付けば、もう入り込んでいないのは頭だけになっていて。

「いやっ、だれ、かぁっ♡ たす……タすけ……んぁ゛っっ♡」

 頭が吸い込まれた瞬間、ガクンッと……頭を振るような、髪がファサッと靡くような感覚をはっきり感じると共に、不意にガツンと頭突きのような……何かに頭からぶつかって、弾き出して、飛ばしていったような変な感覚が――

「いてて……なんだったんだぁ今のは……ん?」

 声が……明らかに俺の声じゃない。いつもの野太さは欠片もなく、妙に透き通っていて綺麗な……でもどこか聞き慣れた、それでいて少し憎らしい声が。違和感から喉を擦ろうとしたら、その手も指先の白くてスラッとした……いつも見慣れたゴツゴツの手とはまるで違う。どう見ても俺の手じゃない。これは――

「あっ……」

 細い指先同士の合間から覗き見えた物に視線が吸い込まれる。そこには驚いた顔の七瀬が……“映っている”。一瞬写真だと思ったソレは、デスクに置かれた小型の……紛れもなく鏡だ。

 両手で頬を擦る。横に垂れた艶やかな黒髪を掴み、鼻に寄せる。寸分も違わず、全部俺の意思通りに鏡の中の七瀬が動いてやがる。

「マジ、かよ。ほんとに俺が七瀬に……」

 思わず漏れた言葉は、確かにさっきまで苦しそうに喘いでいた憎き女教師の声……でもアイツなら絶対ありえない粗雑な言葉遣い。たった今起こっている超常現象に理解がまるで追いつかねぇ……。

 確かにさっきまで七瀬の身体に入っていくにつれて、自分とはまるで違うボディ感覚を少しずつ味わってはいた。でも、その時とはレベルが違う違和感だ。自分の17年間動かしてきた身体と根本から違い過ぎる全身のありとあらゆる感覚が、乗っ取ったばかりの頭の中に一斉に情報として流れ込んできた感じで。これは頭まで完全に七瀬に入り込んだから、なのか?

 その情報量が多すぎて処理しきれていなくて、一体何の違和感から触れればいいのかキリがないくらいだ。でも一瞬にしてわかるのは……やっぱり肩にずっしりとくる重み、そしてその証拠として眼前に広がる水色のブラウスに包まれたお山なわけで。

「こ、これ、だよな……」

 ゴクリと唾をのむ。ボタンが窮屈そうに締められていて、そのてっぺんには物入れとしての役割をまるで果たせなさそうな胸ポケットがピンと張っている。俺が何カップなのかと尋ねたアレが、何度も何度も視姦したアレが、紛れもなく目の前にある。これが爆乳の女の視点、重量感、窮屈感……すげぇ。おっぱいで下が見えづらいとか新感覚すぎる。それに垂れ下がった髪が……俺とはまるで違うセミロングの艶やかな髪が、おっぱいの上に見事に乗ってやがる。これ、ほんとに物を乗っけられそうだな……。

 こんな主張の激しい双丘を、溢れんばかりの膨らみを俺は……いいんだよな? まだ女と付き合ったこともなくて、風俗にも行けなくて、だからおっぱいなんて触ったことのない俺が、妄想の中でしか揉んだことのない俺が、いきなりこんな極上レベルのデカ乳を……でもコレは、このおっぱいは、今この身体を使ってる俺の物なんだから――

「あっ……」

 両手をソッと膨らみに当てる……デカい。そして下から持ち上げれば、かなりの重さ。こんなの肩が凝るに決まってる。それに……半袖のブラウスと、さらにその下にあるであろうインナーやらブラがあっても確かに感じられる柔らかさ。これが女のおっぱい……しかも日頃視姦し続けた七瀬の豊かな膨らみを、たった今揉んでるんだ。五指を深くへと潜り込ませていけば、その奥の柔らかさをよりダイレクトに感じられる。もっと、もっと感じたい、この心地よさを、女の乳を――

「んぁっ♡」

 やべっ、変な……感じたことのない感覚にエロい声が漏れちまった。ふと我に返って、今更になって周囲を見渡す。

「「……っ!」」

 職員室には何人かの教師がいた。その内の数人……主に男の教師が俺と目が合った瞬間に急いで視線を逸らす。ずっと見られてたってことか……初めての、自分とまるで違う女の身体への興味で頭がいっぱいだった。

 それまで普通に座っていた女が突然苦しそうに声を上げたかと思えば、ブツブツと独り言を呟き始め、服の上からおっぱいを揉みしだいて、挙句にはエロい声を出すのも全部見られてたのか……そりゃ普段はクソ真面目な七瀬がそんなことをすれば、男どもは見るに決まってる。俺だってガン見するだろうし。

「……ごほんっ」

 誤魔化し程度に軽く咳払いをする。さすがに視線は感じなくなったか……いや、それでもまだ一部の男教師に盗み見られているような気配を感じる。というか向こうに座ってる禿げ頭の教頭なんか明らかにチラチラと胸元を見てるのがバレバレだ。あれで気付いてないとでも思ってんのか? 乳を見る視線ってこんなにわかりやすいんだなぁ。

 しかし見られている……それはつまり、紛れもなく俺が七瀬美里という巨乳の女教師になったことが、そう周りにみなされていることが一層感じられて胸が高鳴るが、さすがにここでこれ以上のことは目立ち過ぎる。

 少し場所を変えようかと考えていると、視線の先……乳の山を超えた先、机のデスクカバーに入れられた授業表が目に入る。次は金曜の5限だから~……おっ、ちょうど七瀬の担当授業はないのか。それなら怪しまれることもなく一人で楽しめるぞ! やべぇ、悦びで身体が震えてくる。散々俺を見下し、蔑んできたこの女を……さっきも俺たちのエロ本をゴミを見るような目で睨みつけていたコイツを、俺は――

「あっ、その前に」

 七瀬が俺からエロ本を取り上げたのはついさっきだし、この辺の机の中に入ってるんじゃないか? 引き出しとかに……う~ん、見つからないなぁ。というか、いちいちおっぱいが視界に入るは肘に当たるは……おまけに脚をガニ股に広げようとするとスカートが引っ掛かるし……この状態でずっと生活ってなると女も色々面倒なんだなぁ。

 まぁ一時的に身体に居座ってるだけの俺からしたら、面倒よりも興奮の方が遥かに上回るわけだが♪

「七瀬の奴、エロ本どこにやったんだぁ?」
「エロ本……?」
「はい、俺のエロ本なんすけど〜……うぉ!?」

 すっかり探すのに夢中で気付かなかった。さっきまで俺をチラチラ盗み見ていた禿げ教頭がいつの間にかこんな近くにいたとは。心なしかニヤついて見えるし、乳や脚に目が向いてるような……いや、日頃から女子のことをエロい目で見てると評判のスケベ教頭だし気のせいじゃないだろう。

 ジロジロ見やがって……まぁ俺も人のことは全く言えんけど。こいつ男子には厳しいくせに、女子には露骨に甘くて優しいから嫌いなんだよなぁ。

「いや〜何か必死に探してるもんだから気になってねぇ。その、エロ本というのは……」
「え? あ、え〜っと俺の……じゃなくって、さっき生徒から取り上げたエロ……アレな本が見当たらなくて〜的な?」
「なるほどねぇ。てっきり七瀬先生が自分で持ってきたのかと思っちゃったよ〜」
「ははっ、まっさか〜……」

 なんとか笑いながら適当に誤魔化したが大丈夫だったか? なにせ他人として、七瀬として対話するなんて初めてだし、全くもって勝手がわからん。教頭は少し首をかしげてるっぽいし……怪しまれたか?

「あの、どうかしたんすか?」
「あ~いや……いつもの君なら『私がこんな卑猥な物を自分で持ってくるわけないじゃないですか!』とか強く否定してくると思ってたから想像と違ったというかねぇ」
「えぁ!? そ、そんなことないっすよ~……」
「それに雰囲気も少しいつもと違うような……随分と今日は砕けてるというか、大雑把な感じというか」
「き、気のせいっす……ですよ〜。オ……私はいつも通りですって!」
「ならいいけどねぇ」

 普段は一切しない話し方、それに“私”だなんて……と一瞬抵抗を覚えたが、いざ口から漏れればソレは随分と自然な感じで。そりゃ俺が普段聞いてる七瀬の声はこんな感じの喋り方なんだし当然か。

「あと他にも違うと言えば……いつもはシワ一つない服にも珍しくシワができてる気がするし」
「え? あっ、あぁ……」

 そういや何も気にせず服の上から揉みまくったせいか、水色のブラウスの胸元に随分とシワができちまってる気がする。それだけ揉んでたってわけか……いや、俺が揉んだからというよりは、元々乳がパツンパツンなレベルで巨乳だからシワなんて最初から寄ってたんじゃねぇか?
 
 ふと疑問に思って教頭の方に視線を戻すと、奴はシワを指摘してるからさも当然とでも言うかのように胸元付近のシワを、その膨らみをバレバレのヤらしい顔でガン見してやがる。なんだ、そういうことか……ただ乳を合法的に見るための言い訳かよ。ほんとスケベ野郎だなぁ。

 こんだけヤらしい視線に延々と晒され続けてたらスケベ嫌いの堅物女になるのも仕方ねぇか。日々スケベな教頭に視姦に遭ってるであろう七瀬に同情の念が湧き上が……りはしねぇな。こんな新任の23歳の巨乳美人がいたら誰だって見るだろ。俺だってこれからも視姦するだろうし♪

「そういえば本は結局見つかりそうかい?」
「え? あ~それが中々なくて……」

 まぁ今やエロ本の女優以上のエッチな身体を乗っ取れたわけだし、本探しは適当なところで切り上げて早くトイレにでも行って……おっ?

「あった!」

 紛れもなくついさっきまで明彦と見ていたエロ本! 表紙に映る巨乳AV女優は何度見てもたまんねぇなぁ♪

「にひひっ、エッロぉ……」
「え……? 七瀬先生?」
「あ、いや……み、見つかって安心しました! これを早く処分しなきゃな~と思って探してたとこだったんで」
「それは良かったよ。確かに生徒がこんないかがわしい本を持つなどけしからんからねぇ」

 教頭は苦笑いを浮かべているように見えて、その視線はエロ本の表紙のAV女優と、七瀬 オレのおっぱいを右往左往しているのがバレバレだ。人のことを言えた義理はないが、心底ただのスケベ野郎だなぁ。少し前かがみになってるのも気のせいじゃないだろう。日頃から俺たち男子には偉そうにあれやこれや言う癖に、自分は新任の女教師に性欲剥き出しとは良いご身分だぜ。

 そうだっ……探し物は見つかったし、七瀬として話してる内に少し心の余裕も出てきたところだ。嫌いなスケベ教頭をすこ〜しおちょくってやるか♪

「教頭先生、少し前かがみになってますけど……お腹でも痛いんですか?」
「え!? あ、いや、これはその……」
「あら? よくみるとズボンが〜……」
「うぐっ!?」

 へへっ、慌ててらぁ。露骨に視姦はする癖に、欲情してんのがバレてないだなんて思ってたのか? それか、まさか指摘されるとは思ってなかったのかもなぁ。随分とビクつきやがって、このむっつり禿げ教頭め。

 あとは仕上げにお灸を据えるために、いつもの七瀬を思い出して、成り切って――

「ゴホンっ、あ〜……教頭先生はこういう本がお好きってことなんですね。生徒が持つにはけしからんと言いながら、ご自身は随分と興奮してるようで」
「いや、そのようなことは……」
「それに〜……さっきもシワがどうのこうの言いながら私の胸元ばかりに目を向けてましたよね? 話してる時も随分と何度も見てたようですし」
「は、ははっ。私はそんなつもりは微塵もないのだがねぇ」
「……はぁ。教頭が思ってるより女は視線に敏感なんです。見てることなんてバレバレですよ? 先生は随分とお胸が好きなんですね〜。これじゃエロ本持ってくる生徒と大して変わりありませんよ?」
「うぐっ!?」

 随分とダメージを負ってるみたいだな。こんなもんでいいか♪

「それじゃあ私は生徒達が成長してあなたみたいな変態おやじにならないように、きっかけになりそうなこの本を責任もって処分してきますね~。それでは♪」
「へ、変態おやじ……」

 呆然とする教頭をよそに、エロ本を持った手をヒラヒラさせながら、その場を後にする。職員室のドアを閉め、少し歩いている内にもう堪えきれなくなってきて――

「ぷはっ♪ あ~面白ぇ! 教頭の最後の間抜けなツラが最高だったなぁ」

 頑張って日頃の七瀬の真似をした甲斐があったぜ。表情も口調もだいぶ良い演技できてたんじゃねぇか?

「まぁでも……」

 変態だなんて罵りはしたが、男ならこの主張の激しいデカ乳に視線が行くのなんざ仕方ないよなぁ。今も少し視線を下げるだけですぐに目に入る豊満なお山。俺だって何度視線を向けたかわからねぇし♪

「この七瀬のデカ乳のおかげで良い憂さ晴らしができたし、少しは感謝……いや、まだだな。俺がアイツに受けた恨みはこんなことじゃ消えねぇ。もっとも〜っとこのエロい身体で借りを返してもらうぜぇ……へへっ♡ ほんとたまらんなぁ♡」

 視界に広がる水色の襟付きブラウスに包まれた爆乳の揉み心地と、スカートの上からでもわかる美しい桃尻の撫で心地が脳裏を刺激する。ふと視線を横の窓ガラスに向ければ、反射して映るのは豊満な横乳の膨らみを乱雑に揉みしだく七瀬の姿。その顔は本人が絶対に見せない品のないニヤけ顔。俺の意思通りに動く七瀬の身体と顔色、そして乳の感触、その全てが紛れもなく七瀬に入り込んでいる事実を認識させ、言いようのない興奮に駆られる。

 それにただ廊下を歩いているだけで、すれ違う生徒から「こんにちは」と行儀よく挨拶され、男子には頬を染められ、女子からは羨望のような眼差しを向けられる。これは紛れもなく七瀬が日頃受けている視線、感覚……それを今は俺が味わっている。これが他人になるってことなんだ。

 まあ男子の顔がやたら赤いのは、単に七瀬が美人で巨乳だからってだけじゃなく、18禁のエロ本を脇に挟んで、両手でぼちぼち胸と尻を揉んで撫でまわしながら歩いてるからってのもあるだろうけど。前かがみで股間膨らませてる奴も多いし……まぁ俺だって今みたいなエロい雰囲気の七瀬を見たら同じ状態になるだろうしなぁ。今は膨らませるブツは無いんだが♪

「エロい気分なのに勃起する感覚がないって不思議な感じだよなぁ……うっ♡」

 でも代わりに疼くような、じんわりと火照るような感覚。乳や尻を揉みしだき、さらにはたった今七瀬の綺麗な声から発せられた“勃起”という単語で益々滾っていく感じで……なんだか全身が熱い。脚もガクガクしてきた。

「ぁっ♡ この先を早くヤりてぇ♡」

 火照る股間を押さえてガニ股気味になりながら早足で歩くと、ようやく目的地のトイレが見えてきた。今の俺は女だし、合法的に女子トイレに……っとその前に一つ気になることがあるんだった。

 いったん女子トイレをスルーし、反対側の男子トイレに入る。いちよう立ちションしてる奴がいないかを確認するが、さっき歩く途中で昼休み終わりのチャイムも鳴ってたし、誰もいないようだ。しかし個室の方は一つだけ使用中のようで……まぁ中に誰が入っているかは知ってるんだが。

「ドア閉まってるしなぁ。隣の個室の便器からよじ登るか……んしょっと」

 うぐっ、乳が邪魔くせぇ。身体と仕切りの間で押し潰れて妙に苦しいなぁ。でも乳がブラウスごと潰れて横に伸びる様ってのも何かエロいぜ……なんて思っている内になんとか登りきり、ようやく隣の個室が見えてきて……おっ、いたいた♪

 視線の先で、洋式便座の蓋に背中を預けるようにグッタリしているのは……紛れもなく俺の身体だ。憑依薬を飲んでから、特にこの場所に変化は無いな。それにちゃんと息もしてるみたいだ。

「あの薬には睡眠作用があるって書いてあったしなぁ。ひとまず息してるなら一安心か……あれ?」

 でも俺の魂は今、七瀬の身体に入ってるのに俺の身体はどうやって息してるんだ? 理屈は全くわからんが……そもそも幽体離脱なんかしてる時点で超常現象なわけだし、今更考えても仕方ないか。ひとまず自分の身体の生存確認という目的を終えたし、あとはさっき取り返したエロ本を俺の身体の入った個室にサッと放り込む。これで後で元に戻ったら回収すればオッケーだな♪

 男子トイレから出て、今度こそ女子トイレへと入り直す。小便器は並んでおらず、桃色のタイルと内装に包まれた空間……ここは紛れもなく女にしか許されない場所。一生縁のないはずだった未開の地。だけど――

「今の俺にはこっちが正解だからなぁ」

 手洗い場の鏡には、艷やかな長髪を豊満な胸元に乗せた美人が映る。男子トイレではなく、どう見てもこっち側にふさわしい身体だ。

「女だけの場所に侵入させてくれて感謝するぜ〜七瀬……あっ、先生を付けるんでしたね! 七瀬先生♪」

 本人に伝わるはずもない礼を鏡に向かって投げかけたところで早速個室へと入る。もう邪魔は誰もいない。いよいよこの身体を好きにできるんだ。鼓動が苦しい。胸が高鳴る。

「ど、どこから脱ぐか……まずはやっぱりブラウスのボタンから……んっ」

 ただボタンを外すだけ、いつもしているはずなのに感覚が違う。そういえば男女のボタンって逆なんだっけ? 俺は今、自分が着たわけでもない女物の服を脱いでいるのか……なんて不思議な思いに駆られながら震える手で一つ、また一つと……するとボタンでキツキツに抑えられていた膨らみが徐々に解放されていき、インナーとブラに包まれた深い谷間が眼前に……すげぇ。日頃エロ本で見ていた谷間を自分側から見るとこんな感じなのか。デカ過ぎてヘソの方のボタンが見えづらいなんてあんのかよ……。

 ボタンを完全に外しきり、布の擦れる音にも心が昂りながらブラウスをスルスルっと脱ぎ捨てると、お次はノースリーブのインナーだ。夏休みが明けたばかりの猛暑の中、男はシャツ一枚で過ごすこともあるのに七瀬は随分とガードの多いことで……これだけ着てれば、さっきまであれほど窮屈な感覚だったのもうなずける。

 インナーもグイッと頭から引き抜くと、いよいよ溢れんばかりの膨らみの全体像が露わになってきて――

「おぉっ……」

 七瀬らしいチョイスの地味なベージュのブラに包まれていても、中に詰まったソレは極上の代物で……いつも授業の度に視姦し続け、正面からも、横からも、様々なアングルから隙あらば見ては、一体その膨らみの中にはどれほどの夢が詰まっているのかと妄想し続けた正体が眼前に広がってるんだ……。

「やべっ、鼻血が……」

 タラっと流れ出た赤いソレは、ブラによって形作られたデカ乳の谷間が受け皿となって受け止める。生乳程度で鼻血なんか出すなんて、我ながら童貞丸出しだ。でもこんなの仕方ない。兄貴のAVやエロ本で散々見たはずなのに、生で見る爆乳は全然違う。おまけにこんな特等席から、他ならぬ爆乳の持ち主の視点から眺められる興奮、その持ち主が日頃俺を見下す女教師であるという快感に頭がクラクラしてくる。

 あとはブラだけ……手の甲で乱雑に鼻血を拭い、震える手で残りのソレを脱ぐために後ろに手を回すが、どうにもホックが外れない。AVの女どもは確かこんな感じで外していたはずなんだが……くそっ、あと少しなのに手元が興奮で狂っちまう……あっ。

「外れ……うぉっ!?」

 外せたと思った瞬間に両肩にずっしりと、感じたことのない重みに身体がビクりと震える。同時に支えを失った2つの乳房がプルンっと勢いよく飛び出て――

「おぉっ! 七瀬の、生おっぱい……おっほ♡ やっ、やわらけぇっ♡」

 気付けば手が自然とおっぱいを鷲掴みに……この揉み心地、生の柔らかさ。さっきから布ごしに散々揉んできたけど全然違う。五指が沈み込み、指の間から乳が漏れ出る様、形を柔軟に変える活きの良さ。何度も妄想の中で夢見た生乳の揉み心地……でもこれは夢じゃないんだ。

「おっぱい……おっぱい……おっ♡ んぁっ♡♡」

 夢でないと言い聞かせるように何度も何度も七瀬の声で“おっぱい”と連呼し続け、鼓膜を刺激しながら乳を揉み続ける。夢じゃない、夢じゃない、俺は七瀬の身体で、七瀬の手で、紛れもなく初めてのおっぱいを――

「んぁ゛っ♡♡ な、なんだぁっ、今のはっ……」

 一瞬ピリっとした感覚が全身に流れていったような。指先がコリっと……あぁ、乳首を指同士で思いっきり挟んじまったからか。こんなやべぇ刺激が……七瀬のココは感度がいいってことなのか? 何より、そんなデリケートな情報を俺はこうも簡単に手に入れちまったのか……へへっ♪

「あぁっ♡ さいこぉ……すぎるぅっ♡」

 AV女優の乳揉みプレイを思い出しながら乳首を抓り、ピンっと弾き、刺激を加え続けると、身体は延々と滾り続ける。俺の乳首弄りで七瀬の身体が悦んでいる、俺が七瀬を気持ちよくさせているかのような感覚に、手が益々止まらなくて、ただただ一心不乱に乳房を弄び続ける。

「あ゛っ♡ んっんっ♡ んぁっ♡」

 七瀬の身体を俺が喘がせてる、七瀬の身体で俺が喘いでる……なんだか頭の中がグチャグチャになってきた。とにかくわかるのは、身体中に流れる快楽と共に、特に股間の辺りの火照りがいっそう強まってきたことで。ビクビクと震える身体で、震える手で、性欲の赴くままにスカートの裾から強引に手をねじ込む。快楽の源泉を求めて、スカートの下の……なんだ、この邪魔な生地は……パンストか? くそっ、こんなの強引に股間を……よしっ、破けた!

 あとは中のショーツの下へと指を入れ込んで、アソコを――

「あ゛っ♡♡♡ やぁっ♡」

 七瀬にとって最もデリケートな場所、俺にとっては一生踏み入れるはずのなかった領域。でも今や散々この身体に興奮し続けた俺の歪んだ思いによって、淫らに濡れてしまった場所。それをもっと踏み荒らしていくように指をねじ込む。

 本能のままに、脳から伝達された興奮の赴くままに弄ぶと、チンコを弄ってる時とはまるで別の快楽が全身を包み込む。当然こんなのは未知の物、未知の快楽のはずなのに……なぜか少し、懐かしいような。

「なんだコレぇ♡ 頭がぁっ♡ おかしく、なってるのかぁっ♡♡」

 初めてだと思っていたはずの快楽が……段々と味わったことのあるような、デジャブ的な何かを感じる。“こうやって弄ればもっと気持ちよくなれる”と指先が、自然と欲しい刺激を乳首とおまんこに与えてくれてるような。身体が昔のオナニーを覚えていて、それを実行するような……これは俺のじゃない。この身体の……七瀬のオナニーの記憶が、俺の手を、指先を、さらなる快楽に導こうとしてるのか?

「すげぇ♡ やっ、やべぇ♡ きもっ、ぢぃっ♡」

 導かれるままに弄り続けると、もっと見ず知らずの場面が、情景が頭の中に流れ込んでくる。これも七瀬の記憶なのか? 俺の知らない人間、そいつらと会って七瀬が発した言葉、感情が頭の中に……まるでアイツの経験の全てを追体験し、合わさっていくような感覚。

 わけがわからないが、興奮でもう指が止まらなくて、快楽の海に溺れて、限界で――

「んはぁっ♡♡ もうっ、らめぇっっ♡♡♡」

 ピチャピチャっと淫らな水音と共に、絶頂の快楽が身体中を包む。女の身体でイき、女の身体をイかせた……そんな言い知れぬ快感、どちらも初めての感覚に頭がぼんやりする。夢のような、でも夢じゃない至高の事後感に酔いしれながら、ダラっと洋式便座にガニ股に座り脱力する。

 同時に頭の中によぎるのは……こうやってオナニーした後にぼんやりとする感覚への、またもやデジャブのようなもので。これも紛れもなく七瀬の記憶……“つい3日前に今みたいにオナニーに耽った時のこと”を、まるで俺自身がシたかのように鮮明に……。

「はぁはぁ♡ それだけじゃねぇ。これ、は……」

 七瀬のこんなことが知りたいと俺が欲すれば、どんなに恥ずかしい記憶だろうと勝手にその答えが頭の中に提示されていく。

 3日前のオナニーは好きな俳優を想いながらだったこと。週一程度で慰める一方でセックスをするような相手は今はおらず、経験は大学時代に付き合っていた元彼とだけなこと。その元彼とは大学のバレーサークルで知り合ったが、浮気されて別れたこと。元々自分の身体をスケベな目で見てくる男どもが苦手だったが、その件以来は軽薄な男への嫌悪感が増したこと。だから今は好みの清楚系イケメン俳優をオカズに、そんな白馬の王子様みたいな良い男が現れてほしいと純情な思いを持ちながらシていること。

 欲しい記憶から繋がるように新たな記憶が延々と脳裏に浮かぶ……まるで連想ゲームのように。

「あんな堅物な癖に意外とシてんだなぁ。それにどエロい身体のわりに随分とピュアなこった♪」

 俺も人のことは言えないレベルの恋愛未経験者だが……それでもたった今、身体を乗っ取り、支配し、挙句には淫らにもイかせた相手であるという事実、一人の女をイかせたという経験、恥ずかしい記憶も全部丸裸にしたという自負、その全てによって俺の方が七瀬より上の立場なんだという感覚に浸れる。

 こんな感覚……絶対に病みつきになるし中毒になっちまう。だって相手の全てを文字通り、自分のモノにできちまうんだから。

「へへっ……ふへへっ♡」

 改めておっぱいを揉みしだく。生の女を碌に知らなかった頃の戸惑いや恥ずかしさはもうない。一皮も二皮も剥けたような感覚……さらには“七瀬は俺のモノ。だからこの乳も俺のモノ”なんだと感じられ、揉むことに何の躊躇いも覚えない。

 でも、その柔らかな心地良さに興奮するのは変わらなくて……俺の目測でのHカップ予想より二周りも上回るJカップだと、他ならぬ七瀬の記憶が教えてくれた溢れんばかりの爆乳は、本人からすればもう少し小さくても良かったと、視線が気になるからこれ以上大きくならないでくれと姿見の前に立つ度に煩わしく思っていて、バレーをしてる時もいつも注目を浴びるのが嫌で。でも、そうは思いながらもオナニーをする時はこの乳と乳首を弄ることが多くて――

「……っと。確かにいくらでも記憶が掘り起こせるけど……なんか踏み込み過ぎるとヤバい気もするなぁ」

 ただでさえ七瀬の記憶やエロい身体が自分のモノであるかのような錯覚に陥るし、あんまり思い出し過ぎると俺が俺じゃなくなりそうだ。程々にしておくか。

「ふぅ~……んっ♡」

 グイっとノビをする。プルンっと揺れる胸と、漏れ出る七瀬の吐息に興奮しつつ、そういえば時間は……5時間目が終わるまで数十分は残ってそうだが、七瀬の身体に夢中過ぎてそれなりに経過していたらしい。というか今、腕時計を見るために何の疑問もなく左手首の内側に視線が向いたよな? 俺の時計は外側なのに……本当に記憶のままに身体が動いてやがるぞ♪

 周囲を見回すと、個室の中には放り捨てたブラウス、ノースリーブのインナー、ブラ……そしてフレアスカートが捲り上がり、上半身裸の自分。仮にも授業時間にこんなことシてたなんて真面目な七瀬が知ったら卒倒するだろうなぁ……なんて思っていると、その散乱した物の中でも、おそらくイッてる時にポケットからこぼれ落ちたであろうスマホが目に入る。パスワードでロックが掛かってるが……なんて疑問を抱いた瞬間に頭の中にパスワードが浮かび、指が自然と解答をタップしていく。

「すげぇ、七瀬の個人情報にこうも簡単にアクセスできちまうなんてなぁ」

 中には七瀬の友達や家族との連絡履歴、旅行に行った時の写真、その諸々を見る度に頭に浮かぶ思い出の数々も、その時の七瀬の楽しい感情も……ただスマホの情報を盗み見ているだけに留まらず、ありとあらゆるモノへのハッキングに成功したような気分だ。

「あ、そうだ! 良いこと考えたぞ♪」

 どうせ履歴を消せばいいんだから……せっかく七瀬の身体を幾らでも使える間に、エロい写真や動画を大量に俺のスマホに送ってやろう。

「猿井くん……いや、雄介くん! 今まで沢山怒ってごめんなさい。本当はあなたのことが好きだったから、構ってほしくてわざと厳しくしてしまったの。おわびに雄介くんが一生シコるのに困らないくらいのエロい写真を沢山送るから許して♡」

 記憶をもとに口調を真似つつ、七瀬なら絶対使わないエロい単語も織り交ぜる。アイツの中の記憶では、ただただ俺は『スケベでどうしようもない大嫌いな生徒』だったようだが、だからこそこんな台詞を言わせることに心が昂ってくる。

 動画撮影の後は、上半身裸のまま乳を寄せ上げたり、揉みながらニヤっとしたり、前かがみになったり、スカートを脱いで生々しいヒップを突き出したり……ありとあらゆるポーズを撮影し、大量の動画と写真を俺のスマホ宛に送り付け、最後に送信履歴を全部消してっと♪

「おっ、ちょうどチャイムも鳴ったみたいだな」

 確か次の6時間目は七瀬の担当授業が……あっ、俺のクラスか。まぁ記憶を読めば授業くらい簡単にできるが、当然そんなのまっぴらごめんだ。適当に自習にしてからここに戻ってきてオナるとしよう。

 ともあれ一度は教室に向かうか……と、ひとまず脱ぎ捨てた服をかき集めて着込んでいく。ブラも何の不自由もなく自然とつけられ、カップの合わせ方も簡単に……できた一方で、どうしても合間の身体弄りは止められず、気付いたらブラを付けるだけで時間がギリギリになってしまった。

 あとはインナーも……いや、暑いからこれはいいか。七瀬自身は透けブラ対策的に着てたみたいだけど俺にとってはどうでもいいし、ここに置いてっちまおっと♪

「さ~て……」

 着替えを終えたところで個室を出て、最後に洗面台の鏡を確認する。どう見ても俺の嫌いな女教師、七瀬美里だ。まぁ実はスカートの下のベージュのパンストが股間部分だけ破けてたり、ショーツがグチョグチョだったりするんだが……見えてる部分では顔が少し赤らんでる以外は特に変わりあるまい。

「あ、あの……先生?」
「ん?」

 鏡に魅入っていると、女子が入ってきたようで……って明彦の大好きなバレー部の青山じゃん。

「先生大丈夫ですか? 少し顔が赤いですけど……」

 心配そうな彼女の視線は俺の頬に注がれている。まさか真面目な先生が1時間近くオナニーに耽ったり、エロい自撮りに興奮してたから顔が赤いだけ、なんて夢にも思わねぇよなぁ。こんな可愛い生徒が心配してくれるのが今の俺ってわけだ♪

「にひひっ、俺が先生か」
「え? 先生?」
「あ〜ごほんっ。心配を掛けてごめんなさいね、青山さん。少し暑いだけだから大丈夫よ」
「そうですか……先生ってばバレー部の練習でもいつも私達のこと凄く熱心に見て下さいますし、あまり無理しないで下さいね」

 七瀬って俺からすればただの怖い女だけど、ちゃんと慕われてもいるんだなぁ。確かに記憶によれば、バレー部の顧問として熱心に教えるだけじゃなく、目の前の青山をはじめ、部員のことを家に帰っても自分の時間を削って何時間も深く考えてるようで……俺のことはゴミのように接するくせにえらい違いだ。

 まぁいいか。今はそんな七瀬も俺の思いのままなんだし……あっ、そうだ。せっかく慕われて信頼されてるんだし~……。

「青山さんがそんな心配してくれるなんて……凄く嬉しい!」
「ひゃっ!?」

 驚く青山をよそに、彼女をサッと抱き寄せる。七瀬より青山の方がだいぶ背が低いからか、彼女の甘い髪の香りがちょうど鼻先にダイレクトに届き、青山の豊満な乳の感触は七瀬 オレの下乳の辺りに伝わって良い心地良さだ……へへっ、ついでにお尻なんかも触っちゃおっと♪

「んぁっ……せ、先生?」
「ふふっ、青山さんありがとう。おかげで元気が出たわ♪」
「え、あっ、はい……」

 頬を赤く染めた彼女を置いてトイレを出る。少し変に思われたかもしれんが……別に嫌がってそうでもなかったし問題ないな。

「青山のわがままボディ気持ちよかったなぁ……へへっ、明彦ごめんなぁ。お前の愛しの女の抱き心地、俺が先に堪能しちまったわ。なんつって♪」

 親友への申し訳程度の謝罪を呟きつつ、気分よくスキップをしては踊るように揺れるおっぱいに心も躍らせながら、俺の教室へと向かっていった――

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