酔っ払い系年上女子と入れ替わってエッチするだけの話

繁華街にある大衆酒場といえば、金曜の夜はまさに書き入れ時だ。多くの客でごった返しており、ざわざわとした空気に満ちている。
そんな、酒場で盛り上がるグループの一つに、トクサワ大学映画サークルの面々がいた。映画撮影を主目的とした集まりではあるのだが、本気で取り組んでいる者は残念ながら少ない。俳優志望の見目麗しい男女を目当てに、有象無象が集まって飲み会の時だけは活動人数が大幅に増えるのが実態だ。

「だぁ~らさぁ。言ってやった訳よもぉ~!」

テーブルの端ではキャミソール姿の女性が、くだを巻いていた。一気に酒を飲み干し、ジョッキを叩きつけるように置くと、その奥でたわわな乳房がたぷんと揺れる。
アオイ ホノカという名前の女性は、二年前まで映画サークルに所属していた卒業生だ。現役時代はセクシー系の配役を数多くこなしていた彼女だが、卒業後は女優を目指す事などなく、現在はオフィスで事務仕事に従事している。
度々飲み会に現れては、こうして愚痴を発散している訳だ。

「って、ちょっとぉ~。ミドウ君聞いてりゅ~?」
「あ、はい。勿論聞いています。ただ、ちょっと飲みすぎじゃないでしょうか……」

おどおどした様子で相手しているのは、ミドウ エイジという名前の一回生だ。色白で線が細い彼は、外見の印象通りの従順で真面目な性格が災いし、撮影では数々の雑用を押しつけられている。だから、外見はともかく酒癖が悪い厄介なOBの相手も、自然とお鉢が回ってくるのだ。

「にゃに言ってにょー。若いモンこそ、もっとのめぇ~」

ホノカは勝手にビールを二杯注文すると、酌み交わすことを要求してくる。学生にとって先輩の命令といえば絶対だ。昨今ではアルハラなどと呼ばれて忌避出来る傾向もあるが、気弱なエイジに断れる筈もない。

「かんぱーい」

陽気な掛け声につられてジョッキが重なる。ごきゅごきゅと豪快な音と、ちびちびとせせこましい音が交わった。

「くはぁ~。あれぇ、ミドウ君全然減ってないじゃない。もっと飲んで飲んでぇ~」

ホノカの言葉にエイジは、困り顔を浮かべながらも、飲むペースは変わらない。
それから暫く飲み合いが続き、飲み過ぎたエイジはトイレで小水をするついでに酔いを醒ますことにした。そうして戻ってみると……

「くか~」

机の端に突っ伏し寝息を立てるホノカを残し、広間には誰も居なかった。エイジは慌ててスマホを立ち上げ、グループチャットに書き込みをする。

『ちょっと、どういう事ですかこれは?』
『すまん。アオイ先輩の世話を頼む。ここの支払は持ってやるから!』
『なんですか、それ!? 二次会向かってるんすよね? アオイ先輩送ったら向かいますから……場所は?』

しかし、それ以降何の応答もない。エイジはがっくりと肩を落とす。

「先輩。アオイ先輩~。起きてくださーい」

言葉だけでは反応はなく、肩に手を置き揺さぶる。柔らかさと細さにドキリとしてしまうのは、無理からぬ事であろう。

「あへぇ? ミドウ君、おはよー。もう朝ぁ?」
「飲み会終わっただけですよ。僕達、置いてかれちゃいました」
「え~。二次会行くんじゃないの~!?」
「場所、教えて貰えませんでした。先輩送ってけって」
「もう。みんな付き合い悪いなぁ~。んん~」

ホノカが伸びをすると、薄着から乳房がまろびそうに見える。エイジは思わず視線が引き寄せられるが、鋼の意思で何とか凝視だけは阻止する。

「んじゃさぁ……アタシ達だけで行っちゃわない。二次会」

たわわな乳房をテーブルに乗せて、紅潮した顔に妖艶な笑みで誘いかける。

「だ……駄目っすよ……送っていきますんで。どうしてもって言うんでしたら、独りで行ってください」

二度目の『鋼の意思』が発動する。

「え~。一人で飲むとナンパ野郎が来てウザイのよぉ。一杯だけだからさぁ~。付き合ってよぉ。お願い~。奢るからさぁ~。いいでしょう?」

今度は立ち上がって腕に密着してのお願いだ。柔らかく大きな胸も当たっている。

「わ……解りましたよ。一杯だけですからね……」

三度目の発動は無かった。

「やったぁ~!」

飛び上がらんばかりの勢いで喜ぶホノカを見て、エイジは可愛いなとちょっと思った。


ホノカの先導で入ったのは、最寄りビルの三階にあるバーだった。落ち着いたムード音楽が流れる店内はやや薄暗く、まばらに埋まっている客席からはボソボソと喋る声が聞こえる。騒がしい飲み会から一転して大人のムードが漂う店内の様子に、エイジはつい気後れしてしまう。
何も告げずに通されたのは、小さく区切られたカップルシートと呼ばれるスペースだ。初めての経験の連続に、エイジは落ち着かない様子だ。

「さてと……何飲もうっか……」

ホノカは慣れた手つきでメニューブックを手繰る。

「えっと……俺、こういうトコは初めてなんで……」
「そっか。じゃあ、同じの注文すんね。うわっ。ここ種類豊富だわ……」

パラパラと捲っていき、やがて中の一つで指が止まる。

「なにこれ……幻の酒……ミツハ。願いが叶う巫女さんの口噛み酒だって。面白そうじゃない? これでいいよね?」

巫女さん。口噛み。なんだかエロそう。とエイジの本能が反応する。いやいや日本酒なんて無理だよと、エイジの理性が告げる。けれど、結局口から出たのは……。
「はい。それでお願いします」という言葉だった。
程なくして注文した酒が届く。一杯という約束だった筈だが、届いたのはお猪口二つと四合瓶一本だった。注文単位がこれしか無いのだから仕方ないだろう。

「はい。かんぱーい」

チンと心地良い打音が響き渡る。

「ん~。フルーティで案外飲み易い~」

一口飲んだホノカの感想はそれだ。エイジの方は鼻に香る酒精にたじろぎながらも、一口含んでみれば確かにと、同じ感想に至った。
ちびりちびりと飲み進んでいると

「ねぇねぇ。エイジ君ってさぁ……ミカンちゃんの事、狙ってるでしょ?」

いきなりホノカが切り込んできた。

「ぶふっ」と口に含んでいた酒を、エイジは少し噴き出してしまう。
「な……え……何でそれを!?」

シブカワ ミカンはエイジと同じ一回生だ。長い黒髪と清楚な雰囲気の彼女は、女優志望の新人の中でも人気は高い。

「あ~。そういうの女には直ぐ解るから。視線がチラチラとミカンちゃんの方に向かってるのが丸解りだから。本人も気づいてると思うから、早く動かないと彼女人気高いんだし、誰かに取られちゃうかもよぉ~」

脅し言葉に釣られてか、エイジは残りをグビっと一気に飲み干した。

「その意気、その意気。君はさ、もっと積極的に言いたい事言えるようになった方がいいよ~。じゃないと、アタシみたいなヤツを押しつけられちゃうからさ~」

注がれたお代わりをエイジはまた飲み干す。

「そうそう」

三杯目も飲み干した。

「無理れすよ……ぼ……僕はアオイ先輩みたいに……なれましぇん」
「なれるって。アタシだってお酒の力借りてるようなもんだし。普段は大人しくしてるから、仕事場でもコキ使われっし。男にだっていいように弄ばれちゃうのよぉ~」

グビグビっとホノカも続く。

「そうっすか……酒の力でアオイ先輩みたいになればいいんすか!」
酔っぱらった所為か論理が滅茶苦茶だ。
「そうそう。酒の力でアタシになれ! そんかわし、アタシがアンタになる。っていうか男になる。らって、男だったら身勝手に生きられるもん。人のこと身体目当ての性欲処理道具にしても平気なんらもん!」

再び酔いが回ってきた彼女も、色々な感情を曝け出し始める。

「それは相手が悪いだけっすよ!」
「あ~ん、エイジ君やさし~。エイジ君が女の子だったらモテそう!」

眼をトロンとさせたホノカは、突如エイジの眼前に顔を近づけた。同じく視点の定まらないエイジの瞳に、ホノカの顔が大きく映し出される。
と、いきなり二人の唇が重なった。
初めての女性とのキスにエイジは驚いたが、その柔らかくて情熱的な舌先の動きに何も考えられなくなった。している方のホノカも次第に何だか解らなくなった。自分が舌を入れてるのか、入れられてるのかも解らなくなった。

「ぷはぁ~」

と、時間にして一分位で濃厚なキスは終わった。けれど、余韻に浸る暇はなかった。
異変に先に気づいたのはホノカだった。アソコの部分に、妙に突っ張るような痛いような感覚があったのだ。慌てて股間に触れれば、今まで感じた事のない異物がアソコについているのが解った。

「なに……コレ」

口から放たれる声も変な調子だし、見下ろした身体は妙にスッキリしている。

「胸が無くなってるぅ~」

喪失物を求めて、ホノカは薄い胸板で手を動かした。彼女が求めていたモノは今、エイジの胸にぶら下がっていて、その重さと迫力で彼を戸惑わせていた。

「もしかして……アタシ達」
「……俺達」

「入れ替わってるぅぅぅ」

見事なユニゾンボイスを決めると、互いの顔を不思議そうに眺めた。

「え? どうなってんしゅか? 酒飲み過ぎた幻覚れすか?」

ふらふらする頭で考えるが解らずに、自分についた大きな乳房に手を当てる。そして、その柔らかさと重量にビックリする。

「そうみたい。さっき男になりたいなんて願ったからかな。入れ替わりって形で叶ったのかも。君も酒の力でアタシになった訳だし!」

「え~。しょんな意味じゃないんですけどぉ~」

エイジは喋りながら、何度も胸を揉んでしまう。

「んふふ~。エイジ君ってば、やっぱアタシの胸好きだったんだね。時々凝視してたから解ってたけどぉ。あと、あんなに格好いいセリフ言いながら、しっかりと勃起させてたんだね。台無しだなぁ~」

喋りながらホノカも、自分の股間に生えた突起物を撫でていた。そして、ゾクゾクするような快感が気になり始めていた。

「ねぇねぇ。折角だし……このままエッチしない?」
「はぁ~!?」

素っ頓狂な女声が店内に響く。

「大きな声出したら駄目だよ。ねぇ、いいじゃん。折角男になれたんだし、いっぺん男の快感ってヤツを知ってみたい。射精したい。エイジ君も気になるでしょ? 女の快感……絶頂ってやつ」

ゴクリとエイジはホノカの喉を鳴らした。

「いやいや。駄目です。さっさと戻りましょうよ。酒の力で入れ替わったなら、もう一度飲んで願えば戻れますよね」
「や~。エッチしなかったら、戻りたいなんて願わない!」

散々男の身勝手さを語っておいて、これである。

「~~。解りましたよ。一回だけですよ……」

ちょろいなと、ホノカは思った。


〇 ● 〇 ● 〇 ● 〇 ● 〇


余った日本酒をビンごと持ち帰りにして、二人は近場のラブホテルへと向かった。勝手を知らぬエイジは恥ずかしそうに俯いて従い、ホノカがリードして手続きを済ます。男女逆転しているからこそ、その姿は自然に見られた。

「こういう所入るの初めて?」
「は……初めて、です」
「緊張しなくていいよぉ~。今日はアタシの身体の感じるトコロ、全部教えてあげるからさ」

手始めとばかりにホノカは自分のだった身体の背後に立つと、ボブカットされた髪から覗く項に舌を這わせた。

「ひゃうん」

エイジの口から可愛い声が飛び出す。

「うなじ……じっくり舐められると、感じちゃうんだよねぇ~」

レロレロっとねっとりと舐られると、エイジはアソコがきゅんと急速に熱くなっていくのを感じ、足腰に力が入らなくなっていった。

「おっと。流石は腐っても男の子だ。アタシの身体を支える位の力はあるね」

ホノカは自分の身体を持ち上げると、ベッドへと横たえた。

「さてと……じゃあまず、おっぱいから行こうか。君も好きでしょ~。まずは自分で好きに揉んでみようっか」

本人からの許可も出た事だしと、エイジはホノカの小さく細い手と腕を動かして、自分にぶら下がっている見事な巨乳を鷲掴みにした。そして再び揉み始める。

「どう? アタシの胸を自分で揉んでみた感想は」
「はい。すっごい弾力あって柔らかくて、揉み心地良くて最高です!」
「でしょ。でも、別にそんなに気持ち良くはならないでしょ。女の子はね。乳首を弄った方が感じるんだよ」

ホノカは骨ばったエイジの腕を動かし、掌で自分のだった乳房を触る。

「うわっ。他人から触ると、アタシの胸ってこんななんだ。自分で触るより柔らかく感じる。揉み心地最高だね。っと。そうじゃなくて乳首をね……」

ホノカが乳首を優しくクリっと弄ると、「あん」っとエイジの口から可愛らしい音階が飛び出した。

「優しくね。まずはソフトタッチで弄るんだよ~」

さわさわっとじっくりと乳首を触られると、どんどんと快感が沸いてくる。

「気持ちイイでしょ。直接弄ってあげるね」

キャミソールとブラを取り去ると、空中に放り出された乳房はより重みを増して、エイジの肩へと圧し掛かっていく。メロン二つ分くらいはあるかという見事な双球に、ツンと立った朱色の乳首がついている。初めて見る女の生おっぱいに、エイジは鏡越しにとはいえ見惚れてしまった。

「アタシの裸見たいよね。じゃあ背後から弄ってあげるね」

後ろから伸びてきた指が乳首を弄り回し、段々と強くなって摘まみ上げた。

「んふ……」

目の前のホノカの乳房に見惚れてエイジは、いきなり目の前で火花が散ったような快感に襲われてビックリした。

「乳首いいでしょ~。舐められるともっと凄いんだけど……どうする?」
「お願いします」

最早エイジに断るという選択肢はなくなっていた。

「それじゃあ、いくよぉ~」

舌先をたっぷりと這わせてから一気に吸い上げると、エイジはビクっと身体を大きく痙攣させた。身体は火照り、頭が真っ白で、何も考えられない。

「どう? 軽くイった感想は……気持ちイイでしょ……」
「軽く……なんれすか……コレで……」
「そうよ。軽く。まだまだ絶頂じゃないからね」

これ以上の快感があると知って驚くとともに、エイジは楽しみにもなっていた。

「さてと、そろそろアソコもヤバイ事になっているだろうから、下も脱いじゃおうか」

短パンごと下着が降ろされた。三角形の濃い茂みに覆われたアソコは、なだらかな丘になっている。ペニスがついていない下半身を見るのは勿論初めてだから、エイジは再び鏡を凝視し始めた。

「あはは。手入れして来なかったから恥ずかしいな。アソコ見るの初めてだろうから、色々と教えてあげるね。じゃあ、そこに座ってM字になって……」

ホノカは再び後ろに回り込むと、自分のだった股間に指を当てる。そして密林を掻き分けて裂け目を開いていった。

「はい。ここが大陰唇。縦に裂けた唇みたいでしょ。その中に、ほらっ。ちょっとぷっくりと充血したクリちゃんと、おしっこが出る方の穴に……膣へと繋がっている穴……解る。ここに、おちんちんが入るんだよ!」

初めてみる女性器の深部は、グロテスクで綺麗で不可思議で、エイジの興味を大いに掻き立てた。

「弄ってあげたいとこ……申し訳ないんだけどさ……アタシについてるミドウ君のおちんちんがさ……限界みたいなの……出してもいいよね」

返答を待たずにホノカは服を脱ぎ始めた。

「あはっ。ミドウ君のおちんぽって……白くて細長くて皮も剥け切ってなくて……みるからに童貞チンポじゃん。可愛いねっ」

品評しながらホノカは、堅くなったチンポを楽しそうに擦る。

「うううっ……」

しょげながらエイジも、鑑賞を続けたくてアソコを開き、興味に惹かれて女性器を弄り始める。けれど勝手が解らなくてぬるぬるした液が指を濡らすだけだ。

「あ~。しょうがない。舐めてあげるから……こっちも舐めてくれる?」

自分の細長いのを目の前に突き立てられる。

「う……いや……ちょっとそれは……」
「アタシだって、自分のを舐めるのは抵抗あるよ。でも、不思議な事に男の子の脳を使ってるからかなぁ……嫌なんだけど、やってみたいみたいな。二律背反っての。そんな感じなのよねぇ~」

そう語られると、不思議な事にエイジの中にも『目の前のチンポにしゃぶりついてあげたい』って欲求がある事が解る。不思議と目が離せず、オスの匂いに脳が反応しているのも解る。

「……解りました。いいですよ!」

エイジが観念の言葉を口にすると、互いの性器を見せ合う体位へと移行する。
ピンと立った硬く細長い棒から覗く朱色の中身と対峙し、コレをしゃぶるのか……とエイジは再び怯んだ。洗ってないから匂いも気になる。
ホノカもまた、密林状態の陰毛の奥に潜んだグロテスクな自分の深部と向き合い、ムワっとする匂いも相まって怯んでいた。
けれど、心の奥底にはソレを求めていることも解る。

「いくよ!」

覚悟を決めてホノカが音頭を取ると、自分のだったアソコに舌を這わせる。それを受けてエイジも、自分のだったペニスの先端を咥え込んだ。

『うへぇ……』

二人同時にそう思ったのだが、続けていく内に段々と行為に夢中になってくる。なにより、今の自分の一番気持ちイイ部分を舐め合っているので、どんどんと異性の性的興奮が高まっていってやめられないのだ。

『あ……おちんぽ舐められるってこんな感じなんだ。男がシて欲しくなる筈だよ。尖端が溶けちゃいそうな位に気持ちイイ……けど、女も気持ちイイって教えなきゃ』

『俺のチンポ……口の中でビクっとなって気持ち良さそう。けど……女のアソコを舐められるのってぇ……ヤバイ位に気持ちイイ……もっと舐めて……吸って欲しい……』

互いを気持ち良くさせる循環行為は永遠に続くかと思われたが、実際には数分の事だった。ホノカについているチンポが、快感の度合いに耐え切れず音を上げたのだ。

「あ……口離して……なんか出ちゃいそう……」

言葉による判断は間に合わず、エイジは自分の精液が喉に向かって噴出されるのを感じた。途端に生臭い味と匂いが口の中に充満し、「げふっ」と嗚咽が漏れる。

「あ~。これが射精なのね……確かに爽快で気分いい。っと、ごめんね。いきなり出ちゃったから、苦しいよね。……こうなったら、思い切って飲んだ方が楽だよ」

冗談じゃないと思うものの、身体が欲しているのも解る。エイジは悪魔の誘惑に勝てず、自分の精液をゴクンと飲み干してしまった。ねっとりした喉越しは気分悪かったが、男の精を受け入れたという事実が身体の火照りを強めてくる。何より快感の増幅が途中だったので、気持ち良さを求めて自分の女体を教えられたように弄ってしまう。

「あ、ごめんごめん。切なくて辛いよね。弄ってあげる」

興奮が一旦去ったホノカが、再び攻め役に徹する。自分のアソコに向き合う拒否感もなくなり、いや自分のなのに興味深々といった感じに指を動かす。

「あ……すごっ。愛液がこんなに溢れ出しちゃってる。これは辛いでしょ」

中指を膣口へと押し入れていく。

「中ぁ、熱っつい。どう。この辺とか、気持ちイイでしょ!」

グイグイと差し入れた指で膣内から擽ると

「あ……ん……くぅ~~~」

盛大な喘ぎ声と共に、エイジの意識が一瞬途切れる。

「まだだよ。まだまだ。更にこうすると……」

ホノカは自分のだった股間に顔を近づけると、充血して勃起したクリトリスに舌を這わせる。そして唇で吸い上げた。同時に内側からのマッサージも加味する。
内と外から同時に敏感部分を摩られて、快感の果てにいた筈のエイジは、そこが終わりでないことを思い知らされた。

「~~~~~」

声にならない声が上がる。脳がバグリそうな位の快感が押し寄せているのだ。これまでの人生で経験したことのない快感は、気が狂ってもおかしくなく、身体をビクビクさせて身悶え続けた。

「やっぱ気持ちイイんだ。前から同時に弄られたかったんだよねぇ。でも、まだまだ試してみたい事があるんだよねぇ~」

「……しゅきに……弄ってくらさい……もっともっと感じてみたい……れす」

エイジは雌としての快楽に、すっかり溺れてしまっていた。

「そうこなくっちゃ!」

ホノカは全身を舐めまわし揉み回し、同時に乳首やクリの敏感部分を弄っていく。

「あはっ。アタシの身体ってば、おっぱいもお尻も……全身がむっちむっちで柔らかくて最高! 男を悦ばす為の身体なんだねぇ。そっちはどう? 敏感になってるから、あちこち弄られると気持ちイイでしょ?」

絶えず訪れる快感の爆発に、エイジは喘ぎ声を上げる事しか出来なかった。

「さてと……そろそろ、こっちの興奮もマックスになってきたよ……」

ビンビンと突っ張った生白い棒は、先端部分が開いて朱色の中身が飛び出している。

「ねぇ……ミドウ君ってば童貞よね?」

エイジは口では答えられず、頷く事で返答とする。

「そっか。じゃあ、ミドウ君とアタシの童貞……アタシとミドウ君のおまんこで、奪ってもいい?」

再びエイジは頷いた。

「よし……。アタシも入れるのは初めてだ。ドキドキする!」

寝そべった自分の身体を前に、勃起したペニスを抱えたホノカは戸惑っていた。大股に開かれた自分の深部へ、男の先端部分を向ける。構造は良く解っている筈なのに、何だか難しい。

「いくね!」

ようやくと亀頭を陰唇へと滑らせて膣口へと当てる。そして、一気に腰を突き動かした。

「はぅぅ~」

指よりも太い初めての異物が押し入ってくる感覚に、エイジは戸惑いの声を上げた。けれど、充分に濡れそぼり経験も豊富なホノカの膣が、すぐにその感覚を快感へと変換していく。

「~~~~♪」

気持ち良さそうに身悶える自分の姿を見ながら、ホノカは初挿入の感覚に酔い痴れる。

「すご……。なにこれ……気持ちイイ。アタシの中ってこんな良かったんだ!」
ペニスからもたらされる快感に、夢中になって腰を動かす。ぬるぬると熱い膣内では、複雑な襞が男のモノに絡み合って扱きあげる。

「ひゃあ~。ちんぽ溶けちゃいそうに気持ちイイ。こりゃ、男が夢中になっちゃうのも理解できるわ~。っと、そうそう。他の男と違うって事をみせなくっちゃ!」

ホノカは懸命に腰を動かしながら、目の前で激しくたぷたぷと暴れる乳肉に手を当てた。それを激しく捏ねくりながら、先端部分をキュっと抓みあげれば、忽ち甘い嬌声と共に膣内がきゅっと締まる。

「あはっ。またイったね。女をイかせるのって気分イイ。けど、締め付け凄すぎてヤバ……」

自分のアソコの性能を身をもって教えられながら、ホノカは再び男性的興奮が頂点に達するのを感じる。

『ああ……勿体ない、もっと感じていたいのに……』

けれど我慢しようにも勝手が解らないし、何より経験のないエイジのチンポでは元より無理な話だ。

「あ……う……出るぅぅぅ」

びゅるびゅると、精液が膣内を満たしていく。ホノカは自分のだった膣内に中出しするのが良い気分だったし、エイジも自分の欲望を吐き出されるのに嫌悪感より多幸感が勝った。けれども、何だか……物足りない。もっと犯して欲しいと思ってしまっていた。

「ん……あ……んん~。アオイ先輩ぃ。もう少し続けられませんか?」

エイジは手を動かして自分の乳房とクリとを刺激し、我慢できない事を訴える。

「しょうがないわね。けど、気持ちは解るわ。ちょっと待ってて……」

ふにゃふにゃになったチンポを引き抜くと、ホノカは復活の為に手で擦ってみた。手助けする訳ではないのだが、エイジも自分の女体を弄り回して映像的援助物資を提供する。

「はぁ……。何とか復活。男の子って案外疲れんのね……」
「はやく……入れてください……」

エイジは待ちきれず穴に指を挿入して、ぐちゃぐちゃと掻き回している。けれど、それでは物足りない。身体の快感スイッチが入りっぱなしだ。

「すっかり淫乱雌豚になっちゃってるのね。解ったわよ。ほらっ。うつ伏せになって足を立ててお尻を向けなさい。アタシってば、背後からされる方が感じるから……」

エイジは言われた通りの体勢を取った。乳房が押し潰されて、先端が擦れて落ち着かない。それで、ケツが揺れ動いてしまうのだが、ふりふりと誘うような動きはホノカの男性的興奮を高まらせた。

「お尻の肉も凄い迫力だったのねぇ……。それじゃあ、いくよ!」

じゅぶじゅぶと音を立てて挿入すると、ケツ肉を掴んで揉み回す。

「あ……。んぐぅ~♪」

さっきまでとは違う擦れ方と、尻を触られる感覚が加わって、エイジはたまらずに大きな嬌声を上げた。

「どう……。深くえぐり込むように犯されていいでしょ。でも……男の方も、女を屈服させてるみたいで、いいわね。これ!」

パンパンっと、玉袋がぶつかる勢いで頑張って突き上げ、スベスベした背中を舐めたり、押しつぶされた乳肉を揉む回す。
多方面からの包囲殲滅的な快感戦術に、エイジはたまらず何度もイき捲った。お陰で膣内が何度もギュっと締まり、射精を速めさせてしまった。

「ああ……うう……流石にちょっと限界。少し休ませて……」

結局ホノカは出し疲れてそのまま寝てしまった。残されたエイジは不満気に、鏡を見ながらのオナニーに没頭し続ける。



翌朝、目を覚ましても身体は入れ替わったままだった。

「戻ってませんね」
「そりゃ、そうでしょ。お酒飲んでないし……」
「じゃあ、早く呑んで願いましょうよ~」
「その前にさ……朝勃ちをどうにかさせてくれる?」

精力回復したホノカが、そう提案してくる。昨晩のエッチを思い返し、エイジも無下には断れない。結局そのままエッチに雪崩込んで、改めて異性の快感を確認させられた。
それで戻るのを試したかというと、そうではなく、シャワーを浴びてからじゃないとと先延ばしにされる。勿論、濡れた身体に興奮して、またエッチする羽目になるのである。

「あ~。アタシってば、すっかり男のセックスが気に入っちゃた。このままミドウ君の身体貰っちゃ駄目かな?」
「えええ~。困りますよ。そんなぁ~」
「そう言いながら、メスイキを憶えちゃって、射精して終了の男のエッチで満足できるのかな。女の子の犯し方、君まだ知らないでしょ?」

エイジは何も言い返せない。

「とりあえず、もう時間ないし、君の……ううん今はアタシのかな……とにかくミドウ君の家に行ってから話し合いましょ!」

異性の下着を身に纏い、ホテルを後にして街を歩く。通行人から寄せられる視線が今までと違うのが新鮮だ。
辿り着いた自分の部屋へと入った瞬間、むわっと漂う男臭が鼻をつく。けれど、それに気づいたのはエイジだけで、自分の部屋なのにキュンとアソコが疼くのを感じる。

「で……どうする? 戻るの?」
「……勿論ですよ……」

仕方なしに栓を開けて、コップに注いで乾杯をする。半日ほど経った日本酒は、少し味が変わっていた。

「あ……ちょっとクラっとする。ミドウ君の身体、お酒弱いんだ」
「そうなんですよ。っとこっちは、凄く美味しく感じます!」

身体による違いを知らされながら、「戻れますように……」と唱和する。

「……戻れませんね」
「キスも必要じゃないの?」

自分の顔にキスをするのは、互いに変な気持ちだ。

「戻れませんね!」
「戻る時には、もっと強い刺激が必要だったり?」

なし崩し的に今日だけで三度目のエッチを行う。すっかり互いに慣れたモノになっていた。ホノカは腰使いが上手くなってきたし、エイジも一緒になって身体を動かしてより深い快感を味わえるようになったのだ。

「はぁはぁはぁはぁ。中出しまでしたけど……戻れないね」
「……あ……んふぅ……もしかして、もうこのまま戻れないなんて事は……」

互いの胸に去来するのは、困惑だろうか、楽しみだろうか。いやいや、生活まで交換しなければならないのは、どう考えても大変そうだ。
「とりあえず、今後の事も見据えて……話し合わなくちゃいけないとだし……今晩は泊ってじっくり話しましょ」
情報交換の合間に起きるであろうエッチな事態に、エイジの膣がキュンと鳴る。
「仕方ないですよね……」
入れ替わってしまった男女の物語は始まったばかりだ。


酔っ払い系年上女子と入れ替わってエッチするだけの話(完)

あとがき
二十年以上入れ替わりエロを書いている訳ですが、最近は表(表ってなんだ?)で書いてないから忘れられているかもしれません。
だから名前を売りにきました。作者のTarotaです。
Boy Change Girlというギリ二十世紀からあるサイトやってます。
(もう更新してないけど、まだありはします)
なにぶん筆が遅いので間に合わないかもしれないなと、入替モノ祭の開催告知を横目に見ていた訳ですが、ちょっとリビドーが高まって土日で一気に書き上げてみました。
ストレートな短編で、多少荒いかもしれませんが、楽しんで頂けたら幸いです。

実行委員の方、参加表明ギリギリで申し訳ない。

ページ最上部に移動